●TOYOTAのお膝元で意地を見せた!
新型コロナウイルス感染症の影響で3ヶ月遅れの開幕となったスーパーGT第1戦「たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」。前日までのどんよりとした梅雨空から一転、朝から時折青空も差し込む好天に恵まれ、絶好のコンディションの下での開幕戦となりました。
既報のとおり、ひとまず2020シーズン前半戦4大会は1day開催となるため、19日の日曜午前には公式予選が行われました。
GT300クラスに続いて行われたGT500クラス予選Q1は10:03から10分間で行われ、前日土曜日の公式練習で2番手タイムを出していた#8 ARTA NSX-GTのルーキー福住仁嶺選手が、唯一コースレコードとなる1’26.433というタイムを叩き出し予選Q2に駒を進めます。2番手にはこちらも公式練習トップタイムだった#100 RAYBRIG NSX-GTの山本尚貴選手が続き、昨日に続いてNSX-GTがワンツー体制となります。
そして3番手にはここまでなかなか結果を出せていないニッサン勢の#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R平手晃平選手が割って入ります。4番手以降では4台のGR Supraと1台のNSX-GTが8番手までに入り、予選Q2へ進出しました。
そして10:41から行われたQ2では、前日のタイム更新合戦の続きを見ているかのような激しいポールポジション争いが展開されます。
残り時間1分30秒あたりから、まず100号車牧野任祐選手がここまでの好調さを維持したまま暫定首位に立ちます。そこへ#36 au TOM’S GR Supraサッシャ・フェネストラズ選手、8号車野尻智紀選手、そして#37 KeePer TOM’S GR Supra 平川亮選手が立て続けにトップタイムを更新。この上位3台がこれまでのコースレコードを更新するという、これからまだまだ熟成が進むであろうニューマシンとは思えない速さを存分に見せつけた公式予選となりました。
また、グリッド3列目までを4台のスープラと2台のNSXが埋める形となり、ニッサン勢では3号車が4列目7番手からのスタートとなりました。
●怒涛のスープラ祭りとなった開幕戦決勝
予選から約4時間後の15:00、1周のフォーメーションラップの後、待ちに待ったスーパーGT2020シーズン開幕戦決勝の火蓋が切られました。
オープニングラップからマシン同士の接触、リタイヤによってセーフティカーが導入されるなど序盤から荒れた展開となる中、ポールポジションからスタートした37号車ニック・キャシディ選手がトップを快走。
予選3番手からスタートしたTOM’Sのチームメイト36号車のフェネストラズ選手は1周目に100号車山本選手にオーバーテイクを許したものの、12周目には8号車福住選手を、そして23周目には100号車をパスしTOM’Sがワンツー体制となります。
そのままこの2台はドライバー交代やタイヤ交換・給油を行うルーティンピットイン以外ではポジションを譲ることなく終始安定した走りで、37号車としては昨シーズン最終戦もてぎからの2連勝、チームとしては同じく昨シーズン第3戦鈴鹿以来となるワンツーでのポール・トゥ・ウィンで、復活したスープラの初戦を最高な形で飾りました。
結果的には5位までをスープラが独占、GT300でも埼玉トヨペットGB GR Supra GTが初優勝を遂げるなど、まさにスープラ祭りと呼ぶにふさわしい開幕戦となりました。
スーパーGT第2戦は3週間後の8月8日・9日、舞台は同じくここ富士スピードウェイにて無観客での開催となります。気温以上にアツいバトルが展開されること必至です!
(H@ty)
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