●日本デビュー前に一般道でテスト中の新型ゴルフを激写
先日、街で見かけたこのクルマ。
最初はスチールホイール(しかもホイールキャップすらついていない)を履いたゴルフなんて珍しいな……と思ったのですが、なんだか不思議なオーラを放っている。
この顔つきはもしや!?
何を隠そう、次期型のフォルクスワーゲン・ゴルフですね(顔つきは似ていますがトヨタ・オーリスの最終型ではありません、念のため)。
本国では昨年(2019年秋)にフルモデルチェンジを実施して新型が発売されましたが、日本では未発売。
当初は2020年中に導入を噂されていましたが、新型コロナウイルスによる工場停止などの影響を受けてスケジュールが先送りになっているという情報もあります。いずれにせよ、まだ日本では発表も発売もされていません。
ではどうして日本の道を走っていたのか?
理由は明らかです。公道テストです。
発売前のクルマを実際に走らせ、不具合が生じないかをチェックしているのです。
日本の夏は高温多湿でクルマにとって過酷な状況なので、海外のメジャーな自動車メーカーは発売前の新型車を夏の日本でテストすることが多いのだとか(サプライヤーがテストしていることもある)。
今回見かけた新型ゴルフのテストカーを見て感じたのは、偽装のためのラッピングをしていないと街に溶け込んでいること。
偽装していれば細部を隠すことができますが、街では目立ちすぎてしまいます。でも今回のゴルフのようにラッピングしていない車両なら、全く目立たないので気付く人も少なさそうですね。
また、ナンバープレートも仮ナンバーではないことも興味深いですね。
国産メーカーが公道テストする場合、正式なナンバープレートは取得できません。だから申請の上、テスト走行のための仮ナンバーを装着して公道を走らせます。
しかし輸入車(海外生産車)の場合は、台数がわずかであれば「型式不明」として車両登録して正式なナンバープレートを取得できる制度があるので、それを利用して走らせているのでしょう。
参考までにこの新型ゴルフは左ハンドルでした。ゴルフは左ハンドルの正規輸入がないので、この車両も日本仕様というよりは本国仕様に近い状態の可能性が高いですね。
アルミホイールではなく、ホイールキャップもついていない鉄製ホイールを履いている理由も気になるところですが、果たして?
ちなみに次期ゴルフのパワートレインは、本国においては2.0Lディーゼル、1.5Lガソリンターボ、1.5Lガソリンターボ+モーターのマイルドハイブリッド、そして3気筒の1.0Lガソリンターボなどが用意されています。
日本仕様の正式デビューが待ち遠しいですね。
(工藤貴宏)