■わずか1009kgの乾燥重量に、258PSのBMWターボエンジンを搭載
2020年6月26日、エスシーアイは「MORGAN PLUS FOUR」の発売を開始しました。
「MORGAN PLUS FOUR」の歴史は1950年まで遡り、最初の「Plus 4」が英国でラインオフされてから70年を迎えるという記念すべき節目でもあります。
70年の歴史を誇る従来モデルからコンポーネンツの97%が一新された「MORGAN PLUS FOUR」は、「PLUS SIX」と同様に「CX ジェネレーション」と呼ばれる初の接着アルミプラットフォームが使われています。
従来のスチール製ラダーシャシーより高剛性で、新型のラダーシャシー重量は97kgと驚くほどに軽量化されています。また、「PLUS SIX」と同じように「CXジェネレーション」プラットフォームを共通化しているにも関わらず、「MORGAN PLUS FOUR」のエクステリアは明確な個性が与えられています。
■15インチワイヤーホイールを初採用
4気筒エンジンを積むモーガンはナローボディが特徴。「MORGAN PLUS FOUR」も例に漏れず、「MORGAN PLUS SIX」よりもボディ中心部で104mm、全体では78mm幅が狭くなっています。
もちろんモーガンの美点も受け継がれています。「MORGAN PLUS FOUR」は、先代の雰囲気を残しながらも、先進の「CXジェネレーション」プラットフォームにより、キャビンと荷室が広くなり、さらに乗降性も劇的に向上したそう。
初採用となるのが15インチワイヤーホイールで、サスペンション、ブレーキの再設計を含めた開発が行われ、1960年代、1970年代のスポーツカーとモーガンのクラシックホイールデザインからインスピレーションを受けたという、新デザインのアロイホイールも選択可能としています。
パワートレーンはBMW製の2.0Lツインパワーターボで、4気筒ターボを積む最初のモーガン車になります。最高出力190kW(258ps)、AT仕様で最大トルク400Nmを達成。
乾燥重量はわずか1009kgで、0-100km/h 加速は4.8秒でクリアし、最高速は240km/hに達します。MT車は、最大トルク350Nmで乾燥重量は1013kg。0-100km/h加速は5.2秒。
さらに、スポーツプラスモードに入れれば、スロットルレスポンスの向上によりダイナミックな走りを引き出せるとしています。エンジン出力は、生産を終了したROADSTERに匹敵するレベルですが、実際のパフォーマンスとダイナミクスにおいては全く新しい次元に達しているそうです。
また、パワーとトルクは、生産終了となった「Plus 4」と比べると65%向上し、最先端のドライブトレインにより複合燃費は7.0L/100km(14.3km/L)、AT車で159g/km CO2(WLTP複合)を達成。また、MT車は、7.3L/100km(13.7km/L)、165g/km CO2(WLTP複合)となっています。
ボディカラーは、スポーツソリッドカラーが標準装備になり、クラシックソリッドカラー、メタリックカラー、マットペイントフィニッシュを設定するほか、2トーン、3ステージパールペイント、ペイントプロテクションフィルム、ポリッシュドボンネット&カウルをオプションで選択できます。
幌は「ブラック Mohair フード」が標準で、そのほかカラー、コントラストパイピングがオプションで選択可能。
また、リヤマウントスペアホイールをオプションで設定し、ラゲッジラックもオプションで選択できます(4本or5本ホイール車対応)。 ライトは前後ともにLEDで、オートマチックヘッドライトも備わります。そのほか、ABS、パワーステアリング、サンバイザー、ドアチェックストラップ標準装備されます。
ほかにも、新オーディオシステム(Bluetooth 接続対応)やパドルライトシステムがオプション設定されます。モーガンコアモデル初となるリモートセントラルロッキングを標準装備。
シートは、新導入されたペブルグレーンレザーが標準装備で、プレミアムソフトグレーンレザーインテリアをオプションで選択できます。
シートバックはブラックコンポジットが標準で、レザー、ボディ同色オプションをオプションからチョイスできます。さらに、ランバーアジャストメントが標準になり、ヒーティッドシートをオプション設定。
価格は、「MORGAN PLUS FOUR MANUAL」が1155万円、「MORGAN PLUS FOUR AUTOMATIC」が1188万円です。
日本でのデリバリー開始時期は2021年春頃の予定で、圧倒的なドライビングダイナミックを満喫できる新世代「MORGAN PLUS FOUR」の上陸まではもう少し待つ必要があります。
(塚田勝弘)