●新型ローグと三菱アウトランダー次期型はどこまで共用化されるのか?
6年ぶりのフルモデルチェンジを果たして発表された2021年モデルの日産「ローグ」。
ローグというのは北米で販売している(現地区分では)小型のSUVで、2019年には約35万台を販売。現地の(ピックアップトラックを除く)乗用車販売ランキングでは3位であり、北米にて日産における最量販車種という重要なモデルです。
そんなローグは、実は日本とも関連の深いモデル。日本では「エクストレイル」として販売されているからです。つまり2021年モデルのローグは基本的に、次期エクストレイルと考えていいでしょう。
スタイリングは個性的な顔つき(次期エクストレイルも同じになるのかは不明)が目立つところですが、よくみるとデザインが現行モデルよりも直線的になっているのが興味深いところ。
エクストレイルと言えば初代と2代目はとにかく四角くて無骨さが特徴で、それが3代目の現行モデルになって曲線的なフォルムに大変身したことが話題となりました。しかし4世代目の次期モデルはシャープな雰囲気を取り戻すようですね。
ところで、ふと気になったのはそんなフォルムやCピラーのデザイン。
どこかで既視感があるような……と思ったら、昨年3月のジュネーブモーターショーで初公開され、秋の東京モーターショーにも展示されていた三菱自動車のコンセプトカー「エンゲルベルクツアラー」。
「3列シーターのプラグインハイブリッドSUV」とアナウンスされ、次期パジェロをイメージしているという報道もありましたが、実際には次期「アウトランダー」を示唆しているようです。
そのエンゲルベルクツアラーと新型ローグの真横からのシルエット、プロポーション、そしてDピラーがどことなく似ている気がするのは……気のせいでしょうか?
ご存知の通り現在の三菱自動車は日産の子会社となっていて、次世代モデルはプラットフォームの共用化で動いています。
次期エクストレイルと次期アウトランダーはプラットフォーム共用で開発が進んでいるようですが、デザインが似ているように思えるのはアッパーボディの基本骨格まで共用されることを示唆しているのでしょうか。それとも……?
(工藤貴宏)