MINI史上最もパワフルな「MINI John Cooper Works GP」は最新の生産技術を駆使した限定車

■MINI史上最速の306PS/450Nmの2L直4エンジンを搭載

MINIの中でもホットな走りが自慢の「John Cooper Works(ジョン・クーパー・ワークス)」に「GP」が加わり、2019年11月から受注が開始されています。

MINI史上、最もパワフルな「MINI John Cooper Works GP」は、2020年夏頃から順次デリバリーをスタートする予定とアナウンスされており、世界限定3000台のうちの日本への割り当ては240台と発表されていました。

ミニ ジョン クーパー ワークス GP
「MINI John Cooper Works GP」とチーフデザイナーのOliver Heilmer氏

MINIはチーフデザイナーであるOliver Heilmer氏(オリバー・ヘイルマー氏)と共に、同モデルの魅力を改めて発信しています。

「MINI John Cooper Works GP」は、2006年と2013年に限定生産された「John Cooper Works GP」スモール・シリーズに続く限定車となっています。搭載される2.0L直列4気筒エンジンは、「MINI John Cooper Works」から最高出力が75PS引き上げられ、最高出力306PS ・最大トルク450Nmを誇り、0-100km/h加速は5.2秒、最高速は265km/hに達します。

■カーボンファイバーなどを使い軽量化も果たす

エモーショナルなエクステリアは、ワイドなトレッド、大型のフロントエプロン、ワイドなフェンダーアーチなどが特徴で、フロントからも視認できる巨大なルーフスポイラーなどが目を惹きます。

ミニ ジョン クーパー ワークス GP
「MINI John Cooper Works GP」のフロントマスク

MINIの伝統を受け継ぐ楕円形ヘッドライトや六角形のラジエータグリルなどのアイコンが、MINIらしいアイデンティティを誇示しています。

加えてボンネットのスクープや、ラジエータグリルのGPロゴがあしらわれた六角形のハニカムグリルなど、ジョン・クーパー・ワークスの特徴的な要素がスポーティな顔つきを強調しています。

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「MINI John Cooper Works GP」のサイドビュー

サイドビューも非常にスポーティで、より小さくなったグラスエリアと立ち気味になったショルダーラインにより、静止状態でも走っているような加速感を抱かせるシルエットになっています。

大型のフロントエプロンと大型のルーフスポイラーがサイドビューにスポーティさを与え、空力性能も最適化。

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「MINI John Cooper Works GP」のリヤビュー

ボディカラーの「レーシンググレーメタリック」は「ライトグレー」と「ブルーバイオレット(青紫色)」がグラデーションで配されていて、力強い立体感が演出されています。

MINIのロゴ、ドアハンドル、フューエルフィラーキャップ、サイドスカトル、ヘッドライトまわりなどに施されたクローム加飾は、ハイグロス・ブラックでコーディネイト。さらに細部には「チリレッド」と「マットロッソメタリック」のカラーアクセントも配されています。

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テールランプにもMINIのアイデンティティが表現されている

エクステリアは見た目がスポーティなだけでなく、カーボンファイバーなどの軽量素材を使うことでパワーウェイトレシオが向上したうえに、高度に最適化された前後荷重配分がMINIの「ゴーカート・フィール」を実現しているそう。

カーボンファイバー製ホイールアーチカバー(スパッツ)は、ドイツ国内のランツフート工場で生産されたリサイクル・カーボンフリースを使用。

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巨大なルーフスポイラーを装着

カーボンファイバー製の生地はブラックの六角形のステッチで視認できるようになっています。一方、フロントスパッツのナンバリングには、スモールシリーズの生産番号が記されています。

2トーンカラーデザインの18インチ軽量鍛造ホイールは「MINI John Cooper Works GP」の印象的な4本スポークのテーマを金細工の加工手法(フィリグリー細工)で表現されています。

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センター2本出しのテールパイプ

リヤビューでは、センターに配置されたクラシックな2本出しのテールパイプが目を惹きます。こちらは「John Cooper Works」のDNAが表現されていて、ステンレススチール製で同モデルに収まる範囲内の最大直径で設計されており、ディフューザーから力強く突き出ることで存在感を放っています。

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「MINI John Cooper Works GP」のステアリング

インテリアはピュアスポーツと力強い印象を付与するアクセントカラーが特徴。ダークなカラーと素材をコンセプトに、高品質で意図的なカラーリングが施されたディテールを随所に散りばめ、上質かつスポーティなベーシックなムードを演出。

さらにステアリングコラムの上には、自立式デジタルインストルメントクラスターが新たに用意され、状況に応じて必要な情報が表示されます。

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ミニ ジョン クーパー ワークス GPのステアリングまわり

最新の生産技術も採用されています。中でも目を惹くのが、3Dプリンターで製造されたアルミニウム製シフトパドル。これは、エクステリアのテーマである六角形をモチーフにした、フィリグリーによる形状になっています。このシフトパドルはMINIでは初めての形状だそう。ほかにも、インテリアの随所に限定生産番号が刻印されています。

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2トーンカラーデザインの18インチ軽量鍛造ホイールを採用

後席が取り払われた「MINI John Cooper Works GP」は世界3000台の限定で、日本では240台限定、価格は576万円とアナウンスされていますから、街中でもレアなMINIになりそうです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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