■2021年には電動駆動のベルランゴバンを投入
シトロエンのLCV(小型商用車)は90年以上の歴史を誇り、1931年に発売されたタイプC4バン、1951年の2CV AK400バンなどのヒットモデルを生み出してきました。
また、1947年から1981年まで製造されていた貨物車のHバン(TYPE H)などもあります。
90年にわたって小型商用車市場をリードしてきたシトロエンは、100%電動駆動のコンパクトバン「e-Dispatch(e-ディスパッチ)」を発表します。
C5エアクロスSUVハイブリッド、コンパクトモデルのAmi(アミ)に続き、2020年には6つの電動化車両を発売する予定としています
。シトロエンは、高効率を誇るモデルである、ベルランゴバン、ディスパッチ、Relayやディーラーネットワークなど、ビジネスのニーズに合わせたソリューションの開発を続けています。
e-ディスパッチは、多くのユーザーの移動範囲をまかなう航続距離を確保し、都市環境や農村部でのモビリティの課題に対する実用的なモデルとしてフリートやビジネス向けに提供。
50kWhのバッテリーを使用したWLTPサイクルの走行距離は143マイル(約230km)です。75kWhのバッテリーを搭載した仕様で、WLTPサイクルで205マイル(約330km)。
また、EVならではの利点を備えています。高い静粛性や快適性などを誇っていて、制限された低排出ガス区域(CO2排出量制限区域)へのアクセスも自由にできます。
e-ディスパッチは、2020年後半に欧州に導入される予定としていて、年末には100%電動駆動のRelay、2021年には電動のベルランゴ バンが登場予定としています。
さらに、2021年からは、シトロエンLCVの全ラインナップに、効率的な内燃機関に加えて電動化モデルが導入される予定となっています。
欧州ではロンドンの超低排出ゾーンなど、指定された都市部、地域に入るには、電動化車両といった低排出ガス車が対象になるなど、従来の渋滞解消策としてのロードプランシングに新たな政策が加わっています。
以前お伝えしたように、日産はe-NV200のハイルーフ仕様「e-NV200 XL Voltia」を欧州に導入すると発表しています。排出ガス規制の強化などもあり、デリバリー・ニーズを満たすべく、電動化車両は商用車、バンなどでさらに加速しそうです。
(塚田勝弘)
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