■510PS/600Nmを誇る2.9L V6ターボエンジンを搭載
イタリアを代表するスポーツカーブランドといえば、フェラーリ、ランボルギーニというスーパースポーツカー銘柄があります。比較的手が届きやすいブランドとして、アルファ ロメオ、ランチア、アバルトなどがあります。
いずれも長い歴史を誇るブランドで、中でも110年の歴史を誇るアルファ ロメオにおいては、ピュアスポーツモデルである4Cの2020年での生産終了が発表されています。
それでも主力モデルであるジュリア、SUVのステルヴィオ・クアドリフォリオなどが控えていて、ジュリアには世界限定500台のジュリアGTA/GTAmというハイパフォーマンスモデルも設定されています。
■ボディカラーには、「モントリオール」にオマージュを捧げたカラーも
そんな中、アルファ ロメオは、ジュリアとステルヴィオの2020年モデルを発表しました。グレードは最上位機種である「クアドリフォリオ」で、同ブランドを象徴するショーケース的なモデルと位置づけています。
510PS/600Nmを誇るアルミ製2.9L V6ターボエンジンを搭載し、8速ATと4WDの組み合わせで、道路環境や天候などを問わず安定した走りを実現。さらに「Race」モードにすることで、素早い変速とそのポテンシャルを最大限発揮できます。
同システムは、Alfaアクティブサスペンション、レースモード付きAlfa DNA Proセレクター、ジュリアのAlfa アクティブエアロスプリッターなどがあります。これらのシステムはすべて、Alfa シャシードメインコントロール(CDC)ユニットによってリアルタイムで最適化され、卓越したパフォーマンスが引き出されます。
さらに、カーボンファイバー製テールパイプを備えたチタン製デュアルモードシステム、新たにアクラポビッチ製のエキゾーストが装着され、より洗練されたサウンドを楽しむことができます。
外観では、新たにダークレンズ付LEDリヤテールランプが追加され、フロントのロアまわりとリヤバッジも新たに光沢のあるブラック仕上げが施されています。
また、クアドリフォリオ専用アクセサリも用意されていて、「V」インサート付カーボンファイバー製フロントグリル、ミラーキャップ、リアスポイラーを装備。ステルヴィオには、クアドリフォリオで初となる新意匠の21インチのアロイホイールが採用されています。
安全装備では、ボッシュと共同開発された「レベル2」の自動運転のための新しい先進運転支援システムの採用がトピックス。レーンキープアシスト、アクティブブラインドスポットアシスト、アダプティブクルーズコントロール、交通標識認識機能などが用意されています。
ボディカラーは4つの世界観で分類されていて、同ブランドのスポーツの伝統を想起させる「コンペティツィオーネ」、ダイナミックな精神を強調する「メタル」、定番系の「ソリッド」、伝統を想起させると共に、その伝統を再解釈する「クラシック」。
中でも目を惹く「クラシック」シリーズは、アルファ ロメオの格調高い伝統を呼び覚ましただけでなく、最先端技術が組み合わされた3つの新色で構成されています。
「6Cヴィラ・デステ・レッド」「GTジュニア・オクラ」「モントリオール・グリーン」の3色。「モントリオール・グリーン」は、50年前に発売されたアルファ ロメオのアイコンであるモントリオールにオマージュを捧げたカラーとしています。
ヨーロッパでのデリバリーは2020年夏からで、日本での発売時期などの詳細はまだ明らかにされていません。
新色や新しいドライバー支援システム、そしてリフレッシュされた内・外装などが魅力のジュリア、ステルヴィオの2020年モデル。イヤーモデルではあってもアルファ ロメオの最先端技術も享受できる魅力的なモデルに仕上がっていそうです。
(塚田勝弘)