■拡大する自動車メーカーなどによる支援
トヨタやホンダなど、自動車メーカーにより新型コロナウィルス感染者移送用車両、感染者を搬送するための車両(仕立て車)の提供が開始されています。マツダも軽症者の移送車両を検討中としています。
そんななか、日産自動車は各事業所で保有する3Dプリンターを活用して医療用フェイスシールドの製造に着手し、4月23日から医療現場への出荷を開始しています。
さらに、日産自動車と日産カーレンタルソリューション、神奈川県内の日産販売会社は、新型コロナウイルス医療現場への支援の一環として、神奈川県に医療物資輸送用車両を提供しています。
同車両は神奈川県からの協力要望に対し、エルグランド、セレナ、キャラバンなど11台を4月24日から6月末まで提供するもの。
主に軽症者受け入れ施設と病院や保健所間で物資の輸送用として活用されます。また、医療従事者や保健所職員などの移動用としても活用される予定だそうです。さらに日産は日本政府の要請に基づき、人工呼吸器および人工心肺装置の製造メーカーへの支援についても検討を開始しているとしています。
日産に限らず、自動車メーカーの国内工場の生産停止、生産調整は続いています。各社は、ゴールデンウィーク開け以降の国内拠点の操業予定も徐々に明らかにしていますが、新型コロナウィルス前に戻るまでは相当な時間がかかりそうです。
日産は、こうした政府や自治体の要請に基づいて関係者と連携し、新型コロナウイルス感染拡大の抑制と医療現場への支援に取り組んでいくと表明しています。
(塚田勝弘)