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■ドアトリムとインパネの加飾に合成皮革を採用し、質感を向上
トヨタ・クラウンは今年で65周年を迎え、長年、日本のモータリゼーションの発展に寄与すると共に、日本の高級車の代表格として絶大な人気を誇っています。
若い人には「いつかはクラウン」よりも「いつかはハリアー」の方がしっくりくるかもしれませんが、それだけ歴史と重みのあるクルマなのです。
クラウンを見ると、「トヨタ」ブランドを代表するセダンとして、走りやインテリアの質感など、他とは一線を画したクルマであることを再確認しますし、フルモデルチェンジの度に若い層の獲得に努力している話も開発陣などから伺うことができます。同時にクラウンは、その価格設定の高さから利益率も比較的高そうで、長年に渡る同社のドル箱としての貢献度も絶大でしょう。
なお、自販連の販売台数によると、2019年通年のデータからもトヨタのセダンで1、2位を争うのがクラウンだと推測できます。トップは、カローラですが、ツーリング、スポーツを含めた台数で、セダンのみとなると、クラウンがかなり肉薄するか、超える月もあるかもしれません。※ハッチバック形状のプリウスはのぞく。
2020年4月27日、トヨタはそのクラウンを一部改良するとともに、65周年を記念した2つの特別仕様車とスポーツテイストの特別仕様車を設定し、同日発売しました。
まず今回の一部改良では、「T-Connect SDナビゲーションシステム」に「SmartDeviceLink」や「Apple CarPlay」「Android Auto」といったスマホ連携機能が追加、スマホ・アプリをナビに表示、操作ができるようになっています。また、ドアトリムとインパネの加飾に合成皮革(除くG“Executive”、G Four“Executive”)が採用されたことで、クオリティアップが図られています。また、「RS」「RS Four」の装備内容が一部見直されました。
■質感向上、安全装備などを充実化させた特別仕様車3台
・65周年記念車「RS”Limited”」「RS Four”Limited”」
その名のとおり、「RS」「RS Four」をベースに、ブラックスパッタリング塗装の18インチアルミホイール、ファブリックと合成皮革が組み合せた、上質でスポーツテイストを高めたシート(前席シートヒーター付)などを採用しています。
安全装備も充実しています。ブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックオートブレーキ(パーキングサポートブレーキ/後方接近車両)や、快適装備である助手席肩口パワーシートスイッチ(シートスライド&リクライニング)などをセットにした“C package”相当を用意。
・65周年記念車「S”Elegance Style Ⅱ”」「S Four”Elegance Style Ⅱ”」
同じく65周年を記念した特別仕様車の「S“Elegance Style Ⅱ”」「S Four“Elegance Style Ⅱ”」は「S」および「S Four」がベースで、内外装に上質感を高める装備が用意されています。
エクステリアにはハイパークロームメタリック塗装の18インチノイズリダクションアルミホイール&センターオーナメントと、メッキ加飾が施されたアウトサイドドアハンドルが特別装備されています。
インテリアカラーには、ブラック、ライトグレー、こがねの3色を設定。シートはスエード調で上質素材のブランノーブと合成皮革の組み合わせになります。センターコンソールパネルには、美しい木目が特徴的な黒木目(欅調)が用意されています。
さらに、安全装備のブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックオートブレーキ(パーキングサポートブレーキ/後方接近車両)や快適装備である助手席肩口パワーシートスイッチ(シートスライド&リクライニング)などからなる“C package”相当が装備されています。
・従来からの特別仕様車「S“Sport Style」「S Four“Sport Style”」も続投
スポーティな特別仕様車も設定されています。「S」「S Four」がベースの「S“Sport Style」「S Four“Sport Style”」は、内・外装共にスポーツテイストを強調するアイテムが用意されています。
エクステリアは、ブラックスパッタリング塗装の18インチノイズリダクションアルミホイールをはじめ、スモーク塗装のBi-Beam LEDヘッドランプとLEDリヤコンビネーションランプ、スモークメッキが施されたフロントグリルモールやフロントフォグランプリングなどの特別装備により、大人のスポーティムードが強調されています。
インテリアもブラックを基調として、赤をアクセントとしたデザインを採用。また、同特別仕様車にもブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックオートブレーキ(パーキングサポートブレーキ/後方接近車両)や快適装備である助手席肩口パワーシートスイッチ(シートスライド&リクライニング)などがセットになった“C package”相当を装備。
クラウンの価格帯は、469万5000円~732万1000円。
特別仕様車「RS“Limited”」の2.0Lガソリン/FRは、516万9000円。特別仕様車「RS“Limited”」の2.5Lハイブリッド/FRは、538万9000円。特別仕様車「RS Four“Limited”」の2.5Lハイブリッド/4WDは、560万9000円。
特別仕様車「S“Elegance Style Ⅱ”」の2.0Lガソリン/FRの価格は、506万3000円。「S“Elegance Style Ⅱ”」の2.5Lハイブリッド/FRの価格は、528万3000円。特別仕様車「S Four“Elegance Style Ⅱ”」の2.5Lハイブリッド/4WDの価格は、550万3000円。
特別仕様車「S“Sport Style”」の2.0Lガソリン/FRの価格は、506万3000円。「S“Sport Style”」の2.5Lハイブリッド/FRの価格は、528万3000円。「S Four“Sport Style”」の2.5Lハイブリッド/4WDの価格は、550万3000円です。
クラウンのT-Connect SDナビゲーションシステムのスマホ連携機能が追加されると共に、3つの個性から選べる特別仕様車が、ガソリン(FR)、ハイブリッド、FR/4WDと揃っていますので、同セダンを検討している方は要チェックの特別仕様車といえそうです。
(塚田勝弘)