次期トヨタ「アクア」の登場間近。ヤリスとの差別化でプレミアムコンパクトHVとして3ナンバー化?

■初めてのモデルチェンジで、ヤリスHVと差別化路線を歩むか?

トヨタのコンパクトHV「アクア」が2011年12月のデビューから9年目を迎えており、フルモデルチェンジの噂が聞こえて来るようになりました。

取り回しやすいコンパクトなボディや低燃費(JC08モード燃費38.0km/L)、180万円台からの手頃な車両価格などで販売開始後、2016年2月にはトヨタの車種で歴代最速の国内累計販売台数100万台を達成。

トヨタ アクア クロスオーバー

その一方、2017年1月には「ヴィッツ」のマイナーチェンジ時にHVモデルが追加され、後継の新型ヤリスにおいてもHVモデルが設定されていることから、アクアと競合する関係のまま現在に至っています。

デビュー後モデルチェンジまでの期間が長いこともあり、アクアは現行モデルを最後に消えるのでは?との噂が出ていましたが、各種情報によると実は来年の発売を目標に着々と開発が進められているようです。

新型アクアの外観はスポーティなイメージの新型ヤリスに対し、落ち着いた雰囲気にまとめられているようで、インテリアも幅広い層にターゲットを広げたコンパクトHVとして、使い勝手の良さを前面に押し出している模様(下画像は東京モーターショー2013に出展されたコンセプトカー「PremiAQUA」)。

東京モーターショー2013に出展されたコンセプトカー「プレミアクア」
コンセプトカー「プレミアクア」のインテリア

おりしもトヨタでは5月から「全販売店全車種併売化」がスタートするため、同一販売店における車種競合(重複)を避ける必要があり、次期アクアでは居住空間の拡大やクオリティアップによる上級シフトにより、新型ヤリスとのコンセプト分けを明確にすると予想されます。

ちなみに新型アクアは現行モデルの全長:4,050mm・全幅:1,695mm・全高:1,455mm、W/B:2,550mmに対し、居住性向上の観点から車幅を1,700mm以上に拡大した3ナンバーモデルとなる可能性が高いようで、全高についても後席のヘッドクリアランス確保を目的に、新型ヤリス並み(1,500mm)に高く設定されるようです。

次期アクアへの採用が予想される新型ヤリスのパワートレーン

プラットフォームは新型ヤリスと同様にTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)の採用により、コンパクトながらも高剛性の安定した走りを実現。パワートレーンについても新型ヤリスHVと共通で、現行の1.5L直4エンジン+モーターに代わり、1.5L直3エンジン(91ps/12.2kgm)+モーター(80ps/14.4kgm)により、システム出力116psを発生。

燃費は現行のJC08モード・38km/Lに対して、パワートレーン等のグレードアップによりJC08モード燃費40km/L以上が期待できそうです。

また、現行アクアにはSUV風の「クロスオーバー」グレードが設定されていることから、次期アクアにも設定されることが予想されます。同モデルは東京モーターショー2013年で公開された「アクア クロス」(下画像)が「アクア クロスオーバー」として市販化されたもの。

東京モーターショー2013に出展されたコンセプトカー「アクア クロス」

車両価格については、新型ヤリスHVの車両価格が199.8万円からとなっていることから、次期アクアの車両価格は200万円台前半となりそう。

年末に発表、来年2月頃の発売が予想されているコンパクトHV「アクア」のフルモデルチェンジが大いに待たれます。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、Avanti)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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