レーサー&美容家、塚本奈々美がいま実践していること!

■「家にいれば安心」だけではない!? 今すぐできること

こんにちは、レーシングドライバーの塚本奈々美です。

塚本奈々美ちゃん
塚本奈々美さん…カッコイイ!

毎年通常シーズンが始まっていればほとんど家に帰れない私ですが、今年は私にとっても皆さんにとっても異例ですよね。
レーシングドライバーとして英才教育を受けたわけでもなく遅咲きだった私は、技術面・フィジカル面・精神面などあらゆる分野のプロの方々と情報を交わして、常に自身の武器となるモノを模索してます。

どうすればドライバーとして生き延びられるだろうか、どうすればもっと有利に戦えるだろうかと、日々新しいことにチャレンジしているのですが、そのお陰で普通のドライバーにはない知識や技術を得ることができました。

最近は、クルマに乗る以外に美容アドバイザー、講演、商品開発、モデルなどと仕事の幅も増え、それと同時にどれひとつ休めない、代わりのいないポジションを得られました。

ということで、体調管理には人一倍緊張感を持って、敏感に管理してます。

今回のコロナ騒ぎで私にできること…。自分自身の免疫力を上げることを考えています。

そこで、私が実践して私自身では効果を実感できたことをまとめたいと思います。

今回はさらに詳しく解説してもらうために、事業構想大学院大学の谷野豊教授[博士(工学)]にもお話を伺いました。

塚本奈々美ちゃん
免疫力を上げるために…

先に結論から言うと、免疫力を上げるポイントは5つです。
1.適度な運動を心掛ける
2.身体を温める
3.ストレスから身体を守る
4.質の良い睡眠をとる
5.陽の光を浴びる
ここまで読んで、既に心が折れた方、ご安心ください(笑)。逃げ道は用意してありますので、最後まで読んで頂ければ嬉しいです。

では、ひとつずつ理由と対策を見ていきましょう。

1.適度な運動を心掛ける

1日10分程度の体操でも良いので、身体を動かす事を習慣化しましょう!

事業構想大学院大学の谷野豊教授
事業構想大学院大学の谷野豊教授

谷野教授:「スロースクワットなど、無理のない範囲で全身の筋肉の約70%近くを占める下半身の筋肉を鍛えましょう。オススメは、こんな時期ですので人混みを避けて、少し汗ばむ程度の散歩を始めてみましょう。ウォーキングすることで足腰の筋肉が付いてくると基礎代謝が上がり、太りにくい身体作りにもなるので生活習慣病の予防にも繋がります。

また下半身の筋肉がしっかりする事で、高齢者の寝たきりの原因となる転倒防止や、気持ちのいい景色をみる事で脳の活性化にも繋がります。」

2.身体を温める

免疫力を手軽に把握するためには、『平熱』を測ることです。平熱が35度台の人に比べて、36度台の人の方が免疫力が高いとも言われています。

塚本奈々美ちゃん
適度な運動を!

谷野教授:「発熱すると白血球の機能が促進されます。体温が上がる事で白血球が元気になり、侵入した外敵を食べてくれる作用が活発になってくれます。夜寝る前に、40度程度のお湯に約10分入浴して頂くことも良い習慣だと思います。就寝前に身体を温めることで、睡眠の質が上がるとも言われていますので、オススメです。

また、イワシや牛肉などに微量ですが含まれている栄養素の一つであるコエンザイムQ10を1日100〜300mg、バランスの良い食事の後に摂ることもオススメです。」

私は昔から美容のためにコエンザイムQ10を取ってますが、免疫とはどういう関係なのか、谷野教授に伺いました。

谷野教授:「コエンザイムQ10は、私たちの体で合成している脂溶性の抗酸化物質(油に溶ける錆びつきから身体を守ってくれる物質)であり、心臓、腎臓、肝臓や膵臓に多く含まれていて、20代をピークにその後、加齢と共に減少します。うっ血性心不全の治療薬として処方されていましたが、日本では2001年に食品として認可され、大手化粧品メーカーが若返りの成分として宣伝に力を入れたことから「美容成分」という印象になったのでしょう。

しかしコエンザイムQ10は、ヒトのエネルギー工場である、ミトコンドリアで働く作業員の役割を担っていることから、多くのトップアスリートやオリンピック選手もスタミナを持続する目的で摂取を心がけています。

また動物実験レベルですが、コエンザイムQ10投与マウスは、非投与のマウスに比べインフルエンザA型に対して気道のウイルス量が1/5程度にとどまり、抗体もより多くつくられているとの報告も、株式会社カネカと富山大学大学院の共同研究で明らかにされています。

しかし、問題はコエンザイムQ10の減少を抑えるために食事から十分に取るためには、「毎日」「牛肉を一日に約3kg」も摂取しなければ意味がないのです。」

実は朝昼晩と肉を食べる私ですが、さすがに3kgはコスト的にも厳しいです(笑)。

3.ストレスから身体を守る

ひと言でいうと、ビタミンCを不足させない! ビタミンCはとても壊れやすい成分なのです…。

例えば体内のビタミンCは、ストレス、過度な飲酒、喫煙、偏食、電磁波などによって壊れます。散歩していて犬に「ワン!」とビックリさせられただけでレモン5個分のビタミンCが減るとも言います(笑)。

普段のストレスに加え、ケータイやパソコンを触ることが多く電磁波を浴びています。宅飲みでついついお酒の量が増えるなど、ビタミンCは減る一方ですね。

でもビタミンCって、ドリンクにも野菜にも入っているし摂取する機会が多いです。それでも、果たして私たちは足りてないのでしょうか?

ところが、近年夏野菜も一年中食べれるなどハウス栽培で便利になった分、土壌がやせて栄養価が下がっているようです。加えてビタミンCは熱に弱いので調理の過程でもさらに失われます…。

誤解して欲しくないのは、野菜を食べても意味がないということを言っているわけではありません。野菜にはビタミン以外に食物繊維など、食べた方がいい理由はたくさんあります。要は私たちは常にビタミンCが不足しているということです。

★こんな症状の人は要注意です!
やる気が出なくて疲れやすい、眠れない、風邪をひきやすい、肌荒れ、鼻血・歯茎の出血が多い人などはビタミンCが不足しています。

谷野教授:「ビタミンCは、水溶性の抗酸化物質(水に溶ける錆びつきから身体を守る物質)として、免疫細胞が病原体を攻撃するために出している活性酸素種(怪我をした時に傷口を殺菌する時に使用するオキシドールのようなイメージ)から自分自身の細胞を守るために非常に重要です。また、抗ストレスホルモンは、副腎で合成される際にビタミンCを大量に使います。さらにビタミンCは、白血球の生産と機能を刺激(細胞の運動性、走化性、貪食作用の向上)する事が明らかにされています。

それだけ重要なビタミンCですが、我々人間は犬や羊と違って、進化の過程でビタミンCを合成する事が出来なくなってしまったため、食事で摂取するしかありません。」

ビタミンCは、ストレスによるダメージを防ぎ、免疫を上げ風邪予防になり、シミ・シワを防ぐなど、多方面でのお助けマンなので、世の中ではたくさんのビタミンC商品があるわけなんですね。

では、人間ってビタミンCがどのくらい必要なのでしょうか?

人間は1日に最低2gのビタミンCが必要だと言われています。200mgではなく、2000mgです! ただし、2g飲むだけという意味ではなく、体内に常に2gあった方がいいということなのです。すぐ壊れるビタミンCなので、いろんなかたちで意識して摂取した方がいいですね。

ちなみに、世の中にある様々なビタミンC商品の含有量をチェックすると、ほとんどの商品には耳かき一杯程度しか入ってません…。ジュースやお菓子でビタミンCを摂取しようとすると、その前に糖分とカロリーの取りすぎになるので要注意です!
なので私は、ピュアなビタミンC粉末をジュースやスポーツドリンクに加えて摂ってます。

4.質の良い睡眠をとる

質の良い睡眠で防御を固める。私も海外遠征等で時差の問題や、睡眠の質が悪かった時のドライビング時の集中力の低下など、睡眠の質の重要性は十分に理解しているつもりです。

谷野教授:「眠っているときは、ヒトの身体で病原体と戦う重要なタンパク質が放出されていますが、睡眠時間が短くなったり睡眠の質が悪くなると、このタンパク質の放出量が減少して免疫力の低下を招いてしまいます。

睡眠時間については人によって様々ですが、免疫力に関しての報告では7時間以上の睡眠がよいとされています。また睡眠の質を向上させるためには、就寝3時間前には夕食を済ませ、寝る2〜3時間前に40度のお湯に約10分入浴し、寝る前の青色光(パソコン、スマートフォンなど)の使用を控え、部屋を真っ暗にして、朝の光を浴びる、自分に合った寝具を選ぶなどがあります。」

栄養素としては、GABA(γ-アミノ酪酸)を100 mg摂取することをオススメします。

5. 陽の光を浴びる

人は陽を浴びることでビタミンDが体内で作られます。冬場風邪を引きやすいのは乾燥していることと、日照時間が短くなるからとも言われてます。ビタミンDの役割も重要で、骨を元気にしたり、免疫反応(免疫を高める)、細胞分裂(工場を増やす)などの働きがあります。

塚本奈々美ちゃん
塚本奈々美ちゃんからのヘルスアドバイス!

ここまで読んで、コエンザイムQ10かビタミンD、どちらかを摂取すればいいのでは?と思われるかも知れませんが、ビタミンDには次の弱点があるのです。

●陽を浴びないと作られない
●平熱が低い人だと作られにくい

なので、できればコエンザイムQ10と合わせてビタミンDも取るようにするとベストですね!

ビタミンDが含まれる食品として、シラス干しやサケ、サンマなどの魚類と、干ししいたけやキクラゲなどのきのこ類があります。私は外食が多く、食事も偏りがち。また、日焼け止めを塗って、陽を浴びても日焼け止め効果でビタミンDの作られる量も減るので、サプリで補ってます。

ちなみに陽を浴びる量の目安ですが、手の平を20分以上あてると良いのだそうです。

谷野教授:「東京慈恵会医科大学・浦島教授の2010年の研究によると、小学生を対象に二重盲検ランダム化比較試験を行ったところ、ビタミンDサプリメントを1日あたり1200 IU摂取した群は摂取していない群に比べ、風邪・インフルエンザの罹患率が42%低下したと報告しています。」

谷野教授と
谷野教授、ありがとうございました!

さてここまでで、皆さんの生活で実行できるものはありましたか? 私は手間と費用、カロリーなども考えていつでもどこでも摂取できるようにサプリメントにしています。

上記の内容をまとめると、免疫力を高めるのに重要な成分は。

★コエンザイムQ10:100〜300 mg
★ビタミンC:2000mg以上
★ビタミンD:1000 IU以上(25 μg)

最後に私がサプリメントを選ぶ際に気をつけることをまとめましたので、よかったら参考にしてみてください!

●サプリメントを選ぶ3つのポイント!
1. 油に溶ける栄養素はソフトカプセルにする。
2. 原料の原産国・最終加工国を気にする。
3. 含有量や原料を気にする。

1. 錠剤には中身の粉が見えて長細い「ハードカプセル」と、プニプニとした触り心地で液体の入った「ソフトカプセル」、そして乾いて固まった錠剤の「タブレット」があります。タブレットは製造コストが安いため製造しているメーカーが多いのですが、固める際に熱がかかるので成分によっては壊れてしまうものもあります。なので私は極力ハードカプセルかソフトカプセルを選ぶようにしてます。

2. 原産国は成分の品質に深く関わってます。不純物が入っているとそれも摂取することに…。特にたくさん摂取する必要のあるビタミンCは原料の品質に差があると言われていて、日本国内で使用されているビタミンCの約9割が中国産の原料だそうです。

毎日飲む物だからこそ、原産国にはこだわった方がいいですよね。ただ、パッケージに原産国まで記入されていることは少なく、皆さんが飲んでいるメーカーのHPなどを確認したり、お客様相談室にお電話して確認するといいと思います。

3. メーカーは、売りやすくするために「こんなに多くの成分が1粒に配合」などと謳っていますが、一つの粒に多くの種類が入っているということは、それだけ1つの成分あたりの含有量が少ないということです。

また純粋なビタミンCはとても酸っぱいので、甘く味付けをしたり、錠剤にして飲みやすくしているものもありますが、2000 mgを取るためには、固めるための成分や甘味料など、余計な成分も沢山飲むことになります。その結果、生活習慣病になったり肝臓に炎症を起こすリスクも高まりますので気にしてます。

簡単にまとめると…。

サプリメントは安すぎるものはダメ!高すぎる必要もありません。
クルマ選びと一緒だと思います(笑)
安すぎるクルマには安い理由がありますし、高すぎるクルマが正解というわけではありません。

要は中身なのです。

塚本奈々美ちゃん
オススメのサプリメント注意点です!

(塚本 奈々美 レーシングドライバー・美容家)

※ここに書かれていることは塚本奈々美本人が感じたことを書いたもので、すべての人に当てはまり、効果などを保証するものではありません。参考にされる場合は、ご自身の責任の元、行ってください。

この記事の著者

塚本 ナナミ 近影

塚本 ナナミ

2013年に4輪デビューし国内外のレース、ラリー、ドリフト競技に参戦する「三刀流」ドライバーとして活躍。2007年にモータースポーツに触れてから車業界の盛り上げと啓蒙活動にも力を入れ、テレビなどのメディアにレーシングドライバーとして出演。
さらに、やまなし大使、人気アプリゲーム「ドリフトスピリッツ」(バンダイナムコ)のキャラクター兼プロデューサーとしてイベントを開催。子どもや女性にもモータースポーツの普及をと、東京タワーのE-MOTOR SPORTS施設のアンバサダーを務める。
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