新型コロナ禍でディーラーを訪れるお客さんは激減した結果、大幅値引き続々になっているようだ

■本当に欲しかったクルマが安くなってたら買いだ!

本来なら3月は決算月であり、4月から始まる新しい生活パターンに向け、新車需要が最も多い。当然ながらディーラーも大賑わいになる。しかし新型コロナ禍のため来客数は激減! 昨年3月より90%も減ってしまったディーラーもあるという。私の家の近所を見ても、ヤリスやフィットなど新型車あるメーカーで半分程度。新型車のないメーカーだと90%減も納得出来る状況。

自動車ディーラー(イメージ)
自動車ディーラー(イメージ)

「ディーラーに行くと新型コロナに感染するかもしれない」ということではない。景気が全く読めなくなり、新車を買うような気持ちになれないんだと思う。実際、私達のようなフリーランスは仕事が急減。飲食業や観光業なども厳しい。公務員や大手企業に勤めている人を除き、今の自粛ムードだとクルマを買うどころではないだろう。どうしても必要なら手頃な中古車を考える?

一方、ディーラーからすれば、1台でも多くのクルマを売りたいことだろう。在庫を持っていると負担になるため、泣く泣くディーラー登録しなければならないケースだって出てくる。そんな時にやってくるお客さんは神様みたいな存在だ。先日スバルXVを契約した知人は1600ccのベーシックグレード(220万円)から36万円引き。それに10万円の安全パッケージもサービスだったという。

100万円
100万円(イメージ)

輸入車もインパクトある条件が続出している。これまた知人のケースだけれど、アウディA7の在庫車なら200万円引きになると言われたそうな。交渉次第でさらなる値引きも出来そうだったけれど、話を続けたら買わされそうになるから聞き流したという。輸入車ディーラーも過剰になりそうな在庫車を持っており、リーマンショック以後、最高の条件を出してくるんじゃなかろうか。

ただ値引きしない車種だってある。ここにきて中国で作っているパーツが入ってこなくなったため、生産ラインを休止しなければならず作れないためだ。メーカー関係者に聞いてみたら「人気車はパーツの問題で生産出来ず、不人気車も受注急減のため生産しても過剰在庫になるので生産出来ません。けっこう深刻です」。ということで在庫になっていない車種は大幅値引きのの対象外。

もう一つ。日本でも新型コロナ感染者急増ということになれば、2ヶ月くらいディーラーも稼働出来なくなってしまう可能性まで出てきた(東京は真剣に地域封鎖/ロックダウンを考えているようだ)。当然ながら「在庫車を売れるのならその前に!」という流れは急激に強くなると思う。ということで、もしクルマの買い換えを考えているなら良いタイミングだと考える。

決算(イメージ)
毎年3月になると自動車ディーラーは「決算期」であり買い時であるとアピールする

その際、欲しいクルマじゃなければ商談しないこと。営業サイドも気合い入っているため、素晴らしい値引き条件を出してくる可能性大。そうなれば逃げられなくなる。「これも縁だ」と考えるなら楽しいが、本命のある人は浮気しないこと。本命が在庫を持っている車種なら素敵な買い物になることだろう。欲しいクルマのある人はダメモトでディーラーに行ってみたらいかがか?

(国沢光宏)