トヨタとNTTが資本提携でスマートシティプラットフォームを共同構築、東富士のスマートシティWoven City(ウーブン・シティ)パートナー第1弾へ

■スマートシティでも「ヒト」中心の街作りを行う

なお、両社は、スマートシティにおいて、ヒト・クルマ・イエ、また住民・企業・自治体などの生活、ビジネスおよびインフラ・公共サービス等の全ての領域への価値提供を行う「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築し、先行ケースとして、まずは静岡県裾野市東富士エリア(Woven City)と東京都港区品川エリア(品川駅前のNTT街区の一部)にて実装し、その後連鎖的に他都市へ展開を図っていくとしています。

つまり、トヨタとNTTの連携は、「スマートシティ」事業において、世界に打って出ていく日本発の連携になります。その中でも両社は、得られる情報、通信の恩恵は「ヒト」が中心にあるべきとしています。また、資本提携にまで踏み込んだのは、長期的な連携、相互の企業価値向上にも寄与するとしています。澤田 純社長は、いわゆる「GAFA」に対抗するものを作り上げる、日本発であることを強調。

NTT
NTTの澤田 純社長

NTTの澤田 純社長は、新型コロナウィルスによりテレワークが進む中、より一段環境を整える必要があるとしています。都市問題、社会問題、地域問題を抱える日本は、将来に向かって「スマートシティ」を進めるべき、と表明しています。

さらに、同社長は、「自動運転などを推進しているトヨタと提携することで、「スマートシティ」を推進したいとしています。NTTは、スマートシティを推し進めるために、8つの要素があるとしていて、世界ナンバー1のモビリティメーカーであるトヨタのお手伝いをICTなどの分野からしたい」とコメント。

加えて、トヨタとNTTがスマートシティの社会基盤を一緒に造りあげ、東富士から展開していくとしています。また、いろいろなパートナー、他都市、都市OSアーキテクチャなどグローバルで造りあげていきたい、と続けています。そのためには、5G(いずれは6Gにも向かう)などを活用し、モビリティの見える化、デジタル化もNTTの技術要素を活用するそうです。また、直流方式のエネルギーを地産地消で使うことも強調しています。

トヨタ
トヨタの豊田章男社長

豊田章男社長は、「CASE革命によりクルマの概念そのものが変わり、あらゆるサービスが情報でつながり、社会全体、コネクティッドシティという考え方」が必要と述べました。

また、ものづくりにおいて、ソフトウェア開発の先行開発(ソフトウェア・ファースト)の成功例として、スマートフォンを取り上げています。クルマ作りにおいては、フルモデルチェンジはハードを買い替える時に、マイナーチェンジはソフトウェアをアップデートする時に使う、機能をアップデートする機会になるとしています。そこで強みのなるのはトヨタのハードの良さで、「耐久性能の高さ」、「交換部品の手に入りやすさ」、「修理のしやすさ」という、トヨタのハードの良さ(強み)が活かされ、ソフトウェアのアップデートが図れるとしています。

トヨタ イーパレット
トヨタの「e-Palette」

もう1つは、トヨタだけでは対応できない環境変化があります。「走る・曲がる・止まる」に新しい価値を加えると、新たなクルマが生まれるとしています。その具現化が「e-Palette」。それらを走らせるのが「Woven City」であり、クルマと街と住宅をつなげ、仕事のやり方を変えていくのもスマートシティの価値だそう。

また、クルマは、個人の所有物のみならず、有事の際は、非常用電源になるなど、クルマの進化が社会の進化と密接な関係になると続けています。豊田社長は、日本のインフラを支えるNTTが最も適切なパートナー、と表現しています。さらに、同社長は、NTTはハードとソフトを分離してきたという歩み、ソフトで通信の制御を行い、通信は通話を超えて新しいビジネスを構築。分社からすることで、ハード主体からソフト主体に移行してきたNTTを評価し、「モビリティカンパニー」に生まれ変わるため、手を組んだとも表現。さらに、豊田社長は、同プロジェクトは、オープンマインドで推進するものであり、今後も仲間作りをしていくとしています。

加えて、豊田社長は、平成の30年間で日本を幸せにしたのは、通信であり、「自動車産業が日本の基幹産業とするのれあれば、もっと頑張らなければならない」とも強調。

今回のキモである、「スマートシティプラットフォーム」の概要は、住民・企業・自治体など向け価値提供の安全な基盤として、スマートシティのデータマネジメントと情報流通、これらに基づくデジタルツイン(まちづくりシミュレーション)とその周辺機能により構成されます。また、個々のスマートシティのプラットフォーム、他のスマートシティのプラットフォームとの連携基盤として「プラットフォーム・オブ・プラットフォーム」が使われることになります。

(塚田勝弘)

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