■増大するハイブリッドのニーズに対応
2019年1月、トヨタとパナソニックが車載用角形電池事業で事業統合契約および合弁契約を締結したと発表し、中国のBYD、CATLともEVの研究開発会社設立に向けた合弁契約を締結しています。日本勢では、東芝、GSユアサ、豊田自動織機との提携を発表。サプライヤー、協業先を広く広げることで、EVやPHEV、HVなどの電動化車両への対応を図っていくのが狙いと思われます。
電動化車両というと、ピュアEV(バッテリーEV)が話題で注目を集めがちですが、実際の販売台数では、ハイブリッドが当面主役になるのは間違いありません。
さらに、2020年2月20日、トヨタと豊田自動織機は急速な拡大が予想されるハイブリッド(HV)の開発・市場投入に対応するためにHV用の新型電池を共同で開発し、トヨタのHVへの搭載に向け、今後、車種や電池の仕様、性能などについて検討を進めていくと発表しました。トヨタのハイブリッド車には、トヨタとパナソニックの合弁会社であるプライムアースEVエナジーなどが担ってきました。
今回の新型電池の製造は、増大するトヨタのHVの生産に対応していくため、豊田自動織機の共和工場(愛知県大府市)、東浦工場(愛知県知多郡東浦町)の隣接所有地での生産が予定されていて、今後、豊田自動織機はトヨタと共に供給体制の構築、強化に取り組んでいくとしています。
今後もトヨタと豊田自動織機は、地球温暖化の抑制に向けたCO2排出量削減に、トヨタグループとして貢献するために、電動車の普及を支える技術や商品開発を推進すると表明しています。
(塚田勝弘)