マツダ・CX-5でオフ急坂、いけるかな? マツダ電子制御4WDの実力を見てみよう~

■i-ACTIV AWDの基本的な性能で急坂を気負いなく走りきれる

年次改良された最新のCX-5の4WDモデルでオフロードに挑戦してきました。

CX-5といえば流麗なスタイルから、街乗りSUVの印象がとても強いです。しかし、実際には悪路の走破能力はかなり高いモデルなんです。

CX-5の4WDモデル
新たにオフロードトラクションアシストという機構が追加されました

CX-5に採用されている4輪駆動の方式は、FFをベースとしながら必要に応じて後輪を駆動するいわゆるオンデマンドタイプの機構です。後輪のトルクが必要な場面になると前後のトルク配分を最大で50対50まで振り分けます(100対0から50対50までの可変幅)。

そんなCX-5の4WDモデルで今回、オフロードのヒルクライムに臨みます。

コースの斜度は30度から35度とかなりの急坂ですが、ひるまずトライしましょう。

走行にあたっては、特別な操作は全く必要がありません。ただ今回はトランスミッションをマニュアルモードにして1速に固定した状態で走りました。

CX-5の4WDモデル
マニュアルモードで1速に入れてトライ

これは坂道の途中で2速にシフトアップすることでのトラクション抜けを防ぐためです(マストではありません)。

CX-5の4WDモデル
30-35度の斜面を登っていきます

通常の舗装路を走るのと同じような要領でスタートし坂を登ります……と、約30度の斜面を何の不安もなく上り切りました。

CX-5の4WDモデル
特別な操作方法は必要ありません

続いて、Dレンジに入れたまま(つまり、一般の走行時とまったく同じまま)再度ヒルクライムに挑戦しましたが、結果的にはこちらも難なくクリアすることができました。

CX-5の4WDモデル
トラクションが抜けることはなく、確実に走破していきます

この悪路走破能力については、車両速度やアクセル開度、各輪のスリップ状況などをセンシングしながらそれに最適なトルク配分を行うi-ACTIV AWDの効果が発揮されていると思います。

CX-5の4WDモデル
最低地上高は210mmを確保

それにしてもスリッピーな急斜面を、新車販売時のまま、つまりサマータイヤのままモリモリと登っていく様(さま)には心強いものを感じました。

CX-5の4WDモデル
下り斜面でも適切なブレーキ性能によって不安はありません

ちなみにCX-5の4WDモデルには専用装備があります。ヘッドランプウォッシャーやフロントワイパーデアイサー、大型ウォッシャータンク&ウォッシャー液残量警告灯が装着されるのです。

また、外観での大きな見分けポイントとしては運転席側にリアフォグランプが追加されることなどがあります。

CX-5の4WDモデル
4駆モデルにはリヤフォグが装着されます

さらに最新のCX-5 4WDではオフロード トラクション アシストという機能が追加されています。これは低速でのスタックからの脱出に使えるもの。

空転しているタイヤにブレーキをかけ、その他の車輪にトラクションを配分することで悪路を走破できるというものです。ただしこの機能はあくまでもスタック脱出のため。今回のようなヒルクライムでは、前述のように特別な操作もなく必要なく、i-ACTIV AWDの基本的な性能で乗り切ってしまうことができますよ。

(写真・動画・文/ウナ丼)

 

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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