これが最も理想的なブレーキキャリパーの姿!? エンドレスアドンスに展示されたキャリパーは驚異の形状【東京オートサロン2020】

●新しい解析技術や加工技術の研究開発も行っているエンドレス

エンドレスアドバンスのブース(西ホール3)では、スーパー耐久シリーズのST-ZクラスチャンピオンであるENDLESS SPORTSの「#3ENDLESS AMG GT」と、エンドレスのセラミックカーボンブレーキと足回りを組み込んだGRスープラを出展。さらにさまざまな新製品が展示されている。

EndlessGRsupra
エンドレスのセラミックカーボンブレーキと、足回りを組み込んだGRスープラ

2020年春に発売が予定されているブレーキパッド「SSM-PLUS」。

エンドレスでは、ストリート用の超低ダスト・ブレーキパッド「SSM (Super Street M-Sports)」をラインナップしているが、ダストの元となるスチール分を減らすことでやはり制動性能が若干物足りないと感じる層に向け、低ダストでありながらSSMよりも効きとコントロール性能をアップさせレスポンスもよいパッドに仕上げている。

SSM-PLUS
超低ダスト・ブレーキパッドの新製品「SSM (Super Street M-Sports)-PLUS」は今春発売

また、バンプ・リバウンドを別々に調整できる新しい「TWO INDEPENDENT ADJUSTMENT」ロッドを搭載するサスペンションキット「フルオーダーFUNCTION」は、GRスープラRZ(DB42)用を展示する。

フルオーダーFUNCTION
バンプ・リバウンドをダンパー下部のロッドにある2つのダイヤルで別々に調整が可能

ブースでは、バフメッキ加工されたブレーキキャリパーも並ぶ。メッキ仕上げというと、こういった展示会とかのショー用に加工しているものというイメージがあるが、実はこの表面メッキ処理というのは、表面の強度、そして冷却性にも優れており、こういったブレーキキャリパーには実に有効な手段だという。

バフメッキ加工されたブレーキキャリパー「MONO 6」
バフメッキ加工はブレーキキャリパーの見た目だけでなく性能としても有効

そして、一見すると子どもが粘土で作り上げたものにも見えてしまう「MONO6GTキャリパー」がケースの中に収められている。参考出品のキャリパーは、実は最先端のトポロジー最適化技術によって繰り返しシミュレーションして、軽量で高剛性、さらに回転液圧や周辺の空気の流れによるブレーキシステム全体の冷却なども解析して導き出した最適形状のキャリパーだという。

MONO6トポロジープロトタイプ
金属積層3Dプリンターで造形された参考出品のMONO6GTキャリパー

このプロトタイプのキャリパーは、次世代の加工技術として注目されている金属積層3Dプリンターで作られている。

エンドレスでは解析技術や加工技術などこのような新しい技術の研究・開発も行っているという。複雑な3次元形状だが、これまで切削技術では難しい加工も、こういった新しい技術により変わってくるかもしれない。

この記事の著者

青山 義明 近影

青山 義明

編集プロダクションを渡り歩くうちに、なんとなく身に着けたスキルで、4輪2輪関係なく写真を撮ったり原稿書いたり、たまに編集作業をしたりしてこの業界の片隅で生きてます。現在は愛知と神奈川の2拠点をベースに、ローカルレースや障がい者モータースポーツを中心に取材活動中。
日本モータースポーツ記者会所属。
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