●クルマにとっても過酷な戦いとなった今年のFIA・IDC
今年が3度目の開催となったFIA IDC2019。
毎年世界各国の選手とマシンが集まりナンバー1を決めるとあって、普段のD1GPと一味違う大会が見られるぞ!と、私D1のプロモーションディレクター「塚本D」こと塚本奈々美も会場へ飛んで行きました。
今年は茨城県にある筑波サーキットでの開催となり、レーシーな高速ドリフトが見られると楽しみにしている各国からのドリフトファンが集まり、大いに盛り上がってました。
今年も日本代表勢は豪華です!
中でも今季のD1GPエビス大会で2連勝し勢いのついてる若手、小橋正典選手(27才)はきっと何かやってくれるはず! と注目してたのですが、単走でなんとエンジンルームから火が……
燃料のデリバリーパイプの緩みが原因で、選手・マシン共にダメージもありませんでしたが、こんな形で会場を沸かしてくれるとは…私の予想を遥かに超えてました(笑)
今回はベスト16の最後の枠をかけて敗者復活戦が行われ、単走で15位までには入れなかった選手にもワンモアチャンスがあり、追走で16番目の枠を勝ち取るルールも面白かったですね。
そしてこのチャンスを獲得したのはあの小橋選手。ファイヤーからの復活とはやはり「何かモッテル」男です!
その小橋選手の相手は単走で見事1位をとった香港代表のチャールズ・カキ・エン選手。D1GPを始め、中国やロシアのドリフト大会でも活躍しており、レーシングドライバーとしても活躍している人気選手です。
チャールズ選手はレベルの高いD1GPでも上位に君臨するなど、シリーズチャンピオンの横井昌志選手と今年はD-MAXチームで活躍してましたね。
単走ではベスト16の中に当然のように日本勢が名前と連ねる中、有力海外選手では、まずはFIA IDC2018チャンピオンのゲオルギィ・チフチャン選手、愛称:ゴーチャで知られているロシア代表。
そして、フォーミュラ・ドリフト・ジャパンで4度シリーズチャンピオンに輝いたイギリス代表のアンドリュー・グレイ選手や、ニュージーランド代表でフォーミュラ・ドリフト・ワールドチャンピオンシップ2016を獲得しているマイケルウィデット選手らも当然のように名を連ねます。
今回初参加のタイヤメーカーで4選手をサポートするサイロンタイヤ、中国代表チェン・ウェンチェン選手、シア・チャンハオ選手、マレーシア代表ツンクー・ジャン・レイ選手、台湾代表フォン・ニンチー選手もピットがとても賑やかで、選手の活躍に中国からの応援団も盛り上がってました。
白熱する追走に期待しましたが、筑波コース2000最終コーナーからスタートし、第1ヘアピン立ち上がりまでの長い審査区間内で6つのアウトゾーンに1つのインクリップと過酷なコースに加え、単走2本中は新品タイヤ導入OKとタイヤ制限無しの戦いはマシンに大きな負担となったのか、マシントラブルが多かったですね。
特に決勝戦の藤野選手vsゴーチャ選手ではお互いのマシンがスタート時から不調の怪しい雰囲気を出しており、先に藤野選手の180SXが悲鳴をあげてリタイアしたのが、選手の悔しさが外から見ていても伝わってきました。
ゴーチャ選手は戦って勝ちたかった表情をにじませてましたが、ウィニングランでは審査区間が終わったところでマシンがストップと、彼もギリギリの状態で戦ってるのが伝わりました。
どのモータースポーツにも「魔物」が潜んでいるものですが、今大会は「魔物」は潜むどころか、大手を振ってチームやドライバー、として大会運営者を悩ませていました。
でもそれがモータースポーツをさらに面白くしてくれるスパイスだと私は思います。(選手として走ってる時はたまったものではない私ですが…)
こういった国際大会では各国の選手に地元からの声援が響き渡り、その雰囲気は会場盛り上げてくれますし、選手はその声援にパワーをもらいます。
実際に私も選手として走ってる時は何度もファンの声援に助けられました!賑やかに声援をあげる外国人ファンに日本人ファンも染まっていくとより楽しいですね♪
そのためには塚本Dもこれからも頑張りますよ!皆さん引き続きどうぞお付き合いください。