トヨタ・RAV4に、約62kmのEV走行が可能なプラグインハイブリッドを設定【2019ロサンゼルスオートショー】

■ハイブリッド仕様よりも速いPHVモデルが登場

日本市場で復活を果たしたトヨタRAV4。5代目となる現行型は、2019年4月に発売されて以来、人気SUVの仲間入りを果たしています。

ロサンゼルスオートショーで世界初公開されたRAV4のプラグインハイブリッド車(PHV)である「RAV4 Prime」(米国車名・米国仕様)は、米国と日本(RAV4 PHV)では2020年夏、欧州では2020年後半の発売が予定されているそう。

トヨタ RAV4 PHV
トヨタRAV4に追加されるプラグインハイブリッド。米国仕様は「RAV4 Prime」を名乗る

米国仕様の「RAV4 Prime」は、RAV4の基本性能をベースに、さらなる「Fun to Drive」を追求して開発したとしています。

パワートレーンには新開発のプラグインハイブリッドシステムを採用し、米国でクラストップレベルの加速性能をはじめパワフルな走行を可能にしているそう。電動車ならではの運転の楽しさに加えて、EV航続距離をはじめとする優れた環境性能も両立。

具体的には、RAV4のハイブリッド車と同様の2.5Lエンジンを搭載しながらも、新開発の大容量リチウムイオン電池やモーターの大容量化をはじめ、高出力を可能にする新たなプラグインハイブリッドシステムを搭載。

システム出力はRAV4ハイブリッド車を83hp(約62kw)上回るクラストップレベルの302hp(約225kw)を達成し、加速性能は時速0-60Mile(0-96km/h)加速において5.8秒(RAV4のハイブリッド車は7.8秒)を達成するなど、パワフルな走行を実現。

また、大容量リチウムイオン電池は、床下搭載とすることでRAV4と同様の室内空間を確保するとともに、低重心化により走行安定性の向上に寄与。駆動方式には、RAV4のハイブリッド車と同様に「E-Four」(電気式4WDシステム)が採用され、RAV4の走破性の高さが継承されています。

トヨタ RAV4 PHV
米国仕様でPHV仕様「RAV4 Prime」のインパネ

パワフルな走りに加えて、新開発のプラグインハイブリッドシステムによりEV航続距離は39Mile(約62km)を、燃費性能は90MPGeを達成し、またプリウスPHVと同様の「ヒートポンプオートエアコン」を「RAV4 Prime」向けに最適化して高効率な電力消費を実現するなど、PHVに期待される高い環境性能も実現。

大容量電池の利点を活かして災害時に役立てるように、駆動用電池に蓄えた電力を最大1,500Wの出力で家電などへ供給できる外部給電機能も搭載されるそうです。

トヨタ RAV4 PHV
トヨタRAV4に追加される PHV仕様のフロントシート

外観デザインは、プレミアムなワイド感や低重心感を演出するべく、専用ミッドグリルとロアバンパーを採用。メッシュグリルでスポーティさを際立たせ、ピアノブラックのアクセントで高級感が演出されています。また、19インチ専用アルミホイールに大径タイヤが設定され、SUVらしい力強さと安定感を表現。

トヨタ RAV4 PHV
トヨタRAV4 PHVのサイドビュー
トヨタ RAV4 PHV
ヘッドアップディスプレイも搭載

ボディカラーには、鮮やかで質感の高い「スーパーソニックレッド」を新設定。ボディ下部をブラックに塗装し、ブラックルーフと合わせて引き締まった印象を付与しています。一方の内装は、視認性を高めるヘッドアップディスプレイや、大型9インチディスプレイオーディオをRAV4として初採用され、スポーティな走行を支援するパドルシフトも設定されています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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