どうしてヴィッツではなくヤリスなの? トヨタの新コンパクトカーの車名変更の理由とは【試乗】

●WRCも活躍もあるけれど、販売店の都合もあるらしい

来年2月から発売される「ヤリス」は「ヴィッツ」の後継モデルです。フルモデルチェンジをきっかけに、ネーミングもチェンジというわけですね。

ところで、どうして「ヤリス」なんでしょうか。

実はヴィッツは日本以外ではずっとヤリスと呼ばれていて、ヴィッツというのは日本だけの呼び名だったのですよね。それが日本でも世界共通の名前になるということです。

でも、「ヴィッツ」という名前は日本でも浸透し、人気だってありました。だから車名変更はちょっともったいない気もします。気になったので、開発責任者の末沢泰謙さんに理由を尋ねてみました。

すると「おおきく3つある」とのこと。

トヨタの新コンパクトカー「ヤリス」

ひとつは「新しいクルマへとジャンプアップ」したから。末沢さんは「プラットフォームも変えましたし、すべてを刷新しました。水準を大きく引き上げたからです」と言います。

「トヨタのコンパクトカーは『パブリカ』から『スターレット』になり、『ヴィッツ』へと節目で名前が変わりましたよね。大きく進化した時に車名を変えているのです」とのこと。なるほど。

爽快な走りをプロトタイプ試乗で実感

ふたつめは「WRCでの活躍」。ヤリスはWRC(世界ラリー選手権)で大活躍中で、今年はドライバーズチャンピオンを獲得しました。「2020年には日本でもWRCがありますし、その活躍を日本の人たちにも感じてほしい」という意味もあるのだそうです。

そしてもうひとつは、「販売状況が変わる」から。これまでヴィッツはネッツ店の専売車種でした。しかし今後はトヨタの全販売店で売ることに。そこで「新しいコンパクトカーとして認知してほしい」と考えているそうです。

デザインは引き締まった筋肉質のよう

個人的に共感したのはふたつめの「WRCでの活躍」。何が言いたいかっていうと、ターボエンジンを積んだスポーツモデルも期待していますね!ってことですよ(笑)

(工藤貴宏)

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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