ミニサーキットで試乗。トヨタ・ヤリスはMTが最高に楽しい!【試乗】

●高剛性ボディのおかげでハンドリングに筋が通っていてブレがない

ノーマルでここまで走れるとは。

包み隠さず言うと、乗る前は新型ヤリスの走りがこんなに気持ちいいなんて思っていなかったんですよね。「ヤリス」は、来年2月にデビューするトヨタのコンパクトカーで「ヴィッツ」の後継モデル。プラットフォームもパワートレインも新設計と、そうとう力が入っています。

そんなヤリスの試作車両に乗るチャンスがあったのですが、その舞台はミニサーキット。そこで何の制限もなくガンガン走って感じたのは、ヤリスは走りの素性がとてもいいことでした。

ハンドリングの正確性がいい

操縦性のポイントはふたつ。ロールが巧みにコントロールされていることと、高剛性ボディのおかげでハンドリングに筋が通っていてブレがないから挙動が安定してコントロールしやすい。ヤリスの走りの良さはそこに尽きます。

で、試乗車はいくつかの仕様があったのですが、なかにはMTがあったわけですよね。新開発の1.5L自然吸気エンジンに、新開発の6速MTを組み合わせたモデル。はっきりいってエンジンの特性が官能的なわけでもないし(実用エンジンですからね)、サーキットを走るとパワーはたいしたことないんだけど、これが楽しいのなんのって。

MTは6速

まず曲がるのが気持ちいい(これはMT関係ないけど)。そのうえで絶対的な加速は速くないけど、MTを駆使してエンジンをぶん回して走ることにクルマとの一体感があって爽快なんですよね。ただのコンパクトカーなのに、ノーマルでここまで走れるなんて。ノーマルなのにこんなに楽しいなんて。ヤバい、楽しすぎる。

●ヤリスの走りはクラストップ水準

あまりの楽しさゆえにいつまでも走り続けたいとすら思ったわけですが、まさかトヨタのコンパクトカーのノーマル車でサーキットを走ってそう思う日が来るとは。

ヤリスは走り自慢のライバルに並んだ!

このクラスで操縦性の出来がいいクルマといえば、これまではスズキ「スイフト」とマツダ「マツダ2」が2トップでした(ホンダ「フィット」の現行型もよくできているけど運転を楽しむ爽快感は少ない)。

しかし、ヤリスはそんな2トップと真剣勝負できる領域に来ましたね。変わったなあ、トヨタ車の作りとつくづく思うわけです。

ヤリスの走り、嘘偽りなしにいい感じです。

(工藤貴宏)

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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