●フェリーとバス、どっちが便利?
11月14日から4日間にわたって開催された伝統の公道レース、第66回マカオグランプリ。
筆者にとって5回目となった今回のマカオグランプリ取材ですが、今年は経由地となる香港の情勢不安もあり、香港市内を経由せずにマカオ入りできるという事で、昨年開通した港珠澳大橋を利用してみました。
香港国際空港からは、一般の入国審査を通らずにマカオ入りできる空港路線のフェリーもありますが、この港珠澳大橋の開通に伴って便数が1日2便(マカオから香港国際空港までは1日3便)に減便されたことや、出発時間も日本から到着の飛行機との連絡が不便なため、選択肢から外してあります。
マカオグランプリは例年木曜日朝から走行があり、前日の水曜日には年度によってはドライバーやライダーの集合写真撮影が行われることもあるため、火曜日深夜羽田空港発の便で香港に向け出発。
早朝5時前に無事香港国際空港に到着し、例年だと6時過ぎから動き出す香港島フェリーターミナル行きのバスを待つため1時間ほど空港内で過ごすのですが、マカオ行きのバスが出るターミナル島「香港口岸」までのバスは24時間動いているため、入国後すぐに行動することができます。
ターミナル島までのバスは2019年11月現在7.5HKD。お釣りは出ませんので、初めて香港に来る方やオクトパスカード(八達通)を持っていない方は、事前に空港内のコンビニなどで買い物をして小銭を用意しましょう。連絡バスに揺られる事約10分、ターミナル島に到着します。バスターミナルは想像以上に大きく、まるで空港の国内線ターミナルのようです。
ここではまずイミグレーションで香港を出国し、その先にあるチケット売り場でマカオ行きのチケットを購入します。ちなみにここから珠海行きのバスも出ています。
このマカオ行きのバス料金は朝6時以前だと70HKDと通常料金より5HKD高く、そして朝6時という早い時間帯でも10分間隔でバスが出ているため、よほど急いでいる方でなければ空港からは余裕を持ってアクセスする事ができると思います。
バスは2階建てバスを期待していましたが、普通の観光バスでした。乗り場には2階建てバスも停まっていたので、日中や週末の混雑時には2階建てバスが運行されているのかもしれません。2階建てバスの最前列で橋からの景色を楽しもうと思っていただけにちょっと残念でしたが、フェリー(エコノミー)と違いシートをリクライニングさせられたのは地味に嬉しいポイント。
大橋は基本的に許可車専用道路なので渋滞もなく、前後を見渡しても自分たちが乗っているバスの貸切状態です。車窓から見える今まで見たことのない景色を楽しむ事約40分でマカオ側のターミナル「澳門口岸」に到着します。
マカオの入国ターミナルも非常に大きな作りで、以前マカオから珠海へ入国した時の中国本土のイミグレーションを思い起こさせます。早朝だからなのか平日だからなのかはわかりませんが、入国審査自体も待ち時間ゼロでスムーズに入国する事ができました。
バスターミナルのある人工島からマカオ市内へは2系統のバスが出ていて、マカオグランプリのパドックやメディアセンターへは102番のバスを利用してフェリーターミナルで降りることになります。このマカオ市内のバスは6MOP(6HKDでOK)かかりますので、そのぶんの両替も香港空港でしておきましょう。
こうして無事、香港市内を経由せずに香港国際空港からマカオに到着しました。それでは最後にフェリーとバスの比較をしてみたいと思います。
[料金(2019年11月現在)]
フェリー(マカオ行きエコノミー、深夜早朝以外)171HKD+フェリーターミナルまでの交通費(路線バスA11番40HKD、エアポートエクスプレス115HKD+MRT5HKD) =211HKD+α
バス65HKD(早朝深夜は70HKD)+ターミナル間の交通費13.5HKD=78.5HKD
[香港国際空港からマカオフェリーターミナルまでのおおよその実質所要時間]
フェリー 2.5~3時間
バス 1.5~2時間
・バス移動の場合は乗り換えの都度、自分で荷物を運ぶ必要があるため、荷物が多い場合やスーパークラスでくつろいで行きたい場合はフェリーがおすすめ
・バスはリクライニングシート、早い安いを求めるならバス
・マカオグランプリのシーズンではまず心配ありませんが、台風など天候によってはフェリーは欠航の可能性もあり
こんな感じでしょうか? 実際取材では機材が多く重いので短距離でのバスの乗り換えでは面倒さを感じましたが、一般的な旅行でしたらそれほど苦にならないのではないでしょう。
また、マカオのターミナルでは一般バスの他にタクシーや、フェリーターミナルでも見られるホテルへのシャトルバスも出ているようでしたので、今後はバスでの移動が一般的になるのかもしれませんね。
(H@ty)