■FF化された広い室内と流麗なスタイルが魅力
BMWは、プレミアムコンパクトで同社初の4ドアクーペ、新型「BMW 2シリーズ グラン クーペ」を新たにラインアップしました。2019年10月31日から受注を開始し、2020年4月以降に納車を開始する予定です。
乗降性や居住性など実用性に優れた4ドアクーペは2012年に「6シリーズ グラン クーペ」が初めて発売されて以来、4シリーズ/8シリーズと各セグメントに拡大し、その優雅なデザインとスポーティな走りに、4ドアならではの高い利便性の組合せが高く評価されているそう。
今回の新型「2シリーズ グラン クーペ」の登場により、BMWの全セグメントにおいて4ドアクーペのラインアップが完成したことになります。
ボディサイズは全長4526×全幅1800mm×全高1420mm(欧州仕様値)で、機械式駐車場にも入るコンパクトサイズに、クーペらしい滑らかなルーフラインを備え、都会に映える新しいモデルとなっています。設定されるパワートレーンは、140PS/220Nmの1.5Lの直列3気筒ガソリンエンジン、306PS/450Nmの2.0L直列4気筒ガソリンエンジンの2つで、後者は4WDのxDriveになります。
また、余裕あるキャビンを実現するためFFレイアウトが採用されると同時に、新型BMW 1シリーズで日本初導入された「ARB(タイヤスリップ・コントロール・システム)」が搭載されています。「ARB」は、エンジンコントロールユニットで直接スリップ状況を感知し、ダイナミックスタビリティコントロール(DSC)を経由することなく、以前より約3倍の速さで信号を直接エンジンに伝達する機能です。
そのほか、車両に搭載された先進技術と連動し、FF特有のコーナリング時に外側に膨らんでしまう現象(アンダーステア)などを大幅に抑制し、ドライバーが意図する走りをより忠実に実現したとしています。
■BMWの中でも人気モデルになるかも!?
BMWを象徴するキドニーグリルはワイドに伸びたデザインが採用されると共に、縦に格子状に配置されているキドニーバーにはシルバーに黒のアクセントラインが細長く刻まれた初のデザインになり、先進的かつ立体的な印象を付加。リヤでは、BMW最新のデザインコンセプトであるL字型テールライトが目を惹きます。
また、サイドボディのプレスラインは陰影を際立たせたクーペならではの機敏かつ優雅なスタイルとなっています。
キャビンには、6色に変更できるライトが装備されたインテリアトリムや、オプションで10.25インチのフルデジタルメーターパネル、10.25インチのコントロールディスプレイを備えることで、都会的かつ先進的な空間を演出。
また、4ドア化と前輪駆動(FF)の採用により、余裕ある室内空間を実現したとしています。ボディサイズが近いBMW 2シリーズ クーペ比で後席足元スペースは、約33mm拡大。さらに、ラゲッジルームも約40L拡大し、最大430Lを確保することで高い積載性を備えています。
運転支援機能としては、レーンチェンジウォーニング、後部衝突警告機能、クロストラフィックウォーニング(リヤ)、アクティブPDC、スピードリミット情報表示機能などが用意された「ドライビングアシスト」を標準装備。さらに、直近に前進した50mの軌跡を記憶して、後退する際にその軌跡通りにステアリング操作を自動で行う「リバースアシスト」を備えたパーキングアシストを全車に標準装備。
オプションのナビゲーションパッケージを選択すれば、会話のみで車両の操作や情報へのアクセスが可能になる「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」が装備されるなど、高い機能性も魅力です。
価格は「BMW 218iグラン クーペ」が3,690,000円、「BMW 218iグラン クーペPlay」が4,100,000円、「BMW 218iグラン クーペM Sport」が4,480,000円、「BMW M235i xDriveグラン クーペ」が6,650,000円です。
BMWに限らず年々大型化する新型車モデルにあって、日本の狭い駐車場、道路事情にマッチする「BMW 218iグラン クーペ」は、昔からの3シリーズオーナーなどにも強くアピールしそうなパッケージ、サイズになっていて、一躍人気モデルになるかもしれません。
(塚田勝弘)