変わったのは名前だけじゃない。新型トヨタ・ヤリスの内・外装デザインは大胆に進化

●カタマリ感と躍動感のあるエクステリア、さり気ない大人の雰囲気が演出されたインテリア

「TNGA-B」プラットフォームをはじめ、トヨタ初となる新世代1.5Lハイブリッド、1.5L直列3気筒直噴エンジンなどによる低燃費が自慢の新型トヨタ・ヤリス。ヴィッツからグローバルと同じ車名になり、内・外装デザインもガラリと変わっています。

ヤリスのワールドプレミア
ヴィッツ改め、グローバルモデルと同様にヤリスを名乗る

外観は、躍動感とカタマリ感のあるフォルムで、かなり寝かされたリヤピラーなど、逞しさとスポーティネスを抱かせる雰囲気が漂います。

エクステリアデザインはクロアチア人の手によるもので、新規開発色として朱色に近い「CORAL CS.」、大人の落ち着いたピンクといえる「ICE PINK ME.」の2色をトヨタ初採用。

新型ヤリスのリヤビュー
新型ヤリスのリヤビュー
新型ヤリスのフロントビュー
ヴィッツをフルモデルチェンジさせて、車名も世界基準のヤリスに

「B-Dash!」というキーワードが掲げられたエクステリアデザインは、「B」に「BOLD(大胆)」「BRISK(活発)」「BOOST(加速)」「BEAUTY(美)」「BULLET(弾丸)」といった意味、想いが込められ、今にもダッシュしそうな、走り出しそうなイメージが込められています。

前傾したキャビンとリヤフェンダー手前で前方にせり上がるようなアンダーボディにより躍動感を演出。全車にロッカーアームを標準装備することで、低く構えたローフォルムを印象づけています。フロントマスクは、大型グリルに向かって前に押し出す動きが表現され、力強い顔つきが強調されています。

大きくスラント(前に傾斜した)リヤピラーとテールゲートに加えて、ワイド感のあるリヤコンビランプは、サイドから眺めると、突出したような形状に見えます。リヤウインドウとリヤコンビランプは、一括りのグラフィックスでまとめられていて、リヤバンパーはタイヤの張り出しを強調するデザインで、構えの良さを主張。

細部では、ヘッドランプ上面やグリル中央にキューブパターンが配され、キューブのように見えながらも「YARIS」の「Y」を意識したグラフィックスが内外装共通で用いられています。

トヨタ ヤリス
メーターパネルや小径ステアリング、エアコンパネルなどを新設計

ヘッドライトはLEDのほかにハロゲンも設定。オートライトはシンプルなハイ/ロー切替式。ホイールは、14インチ、15インチ(2種類)、16インチが揃っていています。

トヨタ ヤリス
新型ヤリスのフロントシート

一方の内装は、メインターゲットである若い女性に向けたエフォートレスな新規内装色、ファッション、インテリアなどで使われる質感にこだわったシート、フェルトが使われたドアトリムオーナメントも初採用。

フェルトのドアトリムは、インテリアのソファなどにも使われていて、上級グレード向けのシート表皮には、華やかな素材感を感じさえるジャージ素材にラメプリントが施され、サイドには合成表皮がコーディネイトされています。

また、新開発の小径ステアリングと小型パッド、双眼鏡のような2眼メーターパネルもトピックス。

トヨタ ヤリス
新型ヤリスのリヤシート

なお、気になる居住性は、身長171cmの筆者がシートスライド、リクライニング、チルト&テレスコピック機構でドライビングポジションを決めると、その後ろの後席には膝前に拳が約2つ分残り、頭上には拳1つ分の余裕が残りました。

前席座面下への足入れ性も良好で、後席にも私くらいの身長の人なら無理なく座れる広さが確保されているようです。前席は、横方向が各10mm広くなり、コンソールも20mm拡幅されています。

(文/塚田勝弘 写真/塚田勝弘、トヨタ自動車)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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