電動シニアカーのエンブレムに輝く「フランスベッド」のロゴ!【第46回 国際福祉機器展 H.C.R.2019】

●電動シニアカーの老舗・フランスベッド。新型車輌を展示して「免許返納後」のライフスタイルを提案

2019年9月25日(水)~27日(金)までの3日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで「第46回 国際福祉機器展 H.C.R.2019」が開催された。約500社が出展するアジア最大規模の福祉機器展では、住宅設備関連から移動機器、さらには関連施設向けのサービスまで、幅広い福祉領域に関するあらゆるものが展示されている。

ベッド用品コーナーで、パラマウントベッドに続く大きさの展示スペースで出展しているのが、家庭用ベッド・医療用ベッドを取り扱う日本のベッドメーカー「フランスベッド」。1949年に東京・三鷹で創業、以後ベッド・マットレス製造を中心に、現在では介護用品・福祉用具・在宅医療機器の販売・レンタルなど、様々な事業を行っている。

「未来型介護ベッド(仮称)」のコンセプトモデルを出展するなど、介護ベッドを中心としたブースだが、その一角にはフランスベッドのアクティブシニア向けブランド「Reha tech(リハテック)」のコーナーも用意されていた。

「免許返納を考え始めたら。」というポップとともに並べられていたのが、最高時速6kmで道路交通法では歩行者扱いとなり、普通車運転免許書を返納後も運転できる電動シニアカー。

電動車いすというと、スズキの「セニアカー」、そしてすでに2019年2月に製造は終了してしまったがホンダの「モンパル」といった4輪完成車メーカーの製品が何となく耳になじんでいるが、実はこのフランスベッドの電動車いす事業も長く続けられている歴史あるものだという。そのハンドルのセンターには誇らしげに「フランスベッド」のエンブレムが輝いている。

3輪タイプのハンドル型電動車いす「S638スマートパル ライト(26万8000円)」「S637 スマートパル N(32万3000円)」、4輪タイプのハンドル型電動車いす「S141(34万8000円)」。いずれも購入もレンタルも可能。

さらにこの会場には、来春に登場予定の4輪タイプの新型ハンドル形電動車いすも参考出品されており、ショッピングカート付き電動アシスト三輪自転車「ランドパル」も同様に参考出品として出展されていた。

気になる販売網だが、リハテックの直営店や販売代理店での店頭展示以外に、購入希望者が自宅で実際に試してみることもできるのだという(フランスベッドの各営業所から専門のスタッフが直接試乗車両を持ち込んで、無料の乗車体験が可能)。

こういったきめ細かなサービスの提供、そしてユーザーの使用条件や環境などのフィードバックもしっかり機能しているようだ。この事業が極端に大きくなるような事はないようだが、ユーザーに寄り添った車両づくりは今後も継続されていく。

この記事の著者

青山 義明 近影

青山 義明

編集プロダクションを渡り歩くうちに、なんとなく身に着けたスキルで、4輪2輪関係なく写真を撮ったり原稿書いたり、たまに編集作業をしたりしてこの業界の片隅で生きてます。現在は愛知と神奈川の2拠点をベースに、ローカルレースや障がい者モータースポーツを中心に取材活動中。
日本モータースポーツ記者会所属。
続きを見る
閉じる