●トヨタで最も長い歴史を持つロングセラーカー「ランクル」
トヨタは、ランドクルーザー・シリーズのグローバル累計販売台数が2019年8月末までに1,001.5万台(トヨタ調べ)となり、1,000万台を超えたと発表しました。
ランドクルーザー・シリーズは、「トヨタ」ブランドのヘビーデューティ系として、トヨタジープBJ型、ランドクルーザー20系・40系・70系があり、ステーションワゴン系はランドクルーザー55系・60系・80系・100系・200系。 さらに、ライトデューティー系では、ランドクルーザーの70系ワゴン・70系プラド・90系プラド・120系プラド・150系プラドがあります。 また、レクサスブランドのLX450・470・570、GX470・460もあります。
今回の1000万台超は、1951年8月1日トヨタジープBJ型の発売以降、68年間で達成したもので、ランドクルーザーはトヨタで最も長い歴史を持つロングセラーカー。
ランドクルーザーは、初代発売から4年後の1955年11月に投入された20系で本格的な輸出を開始し、それ以降もランドクルーザーの開発思想である「信頼性、耐久性、悪路走破性」を犠牲にせず、ユーザーニーズに応えるクルマづくりを一貫して続けることにより、世界中から多くの支持を受けました。
当初年間100台にも満たなかった輸出台数は、10年後の1965年には10,000台をクリア。現在では、約170の国と地域で販売されていて、年間のグローバル販売台数は約40万台にのぼるそうです。
ランドクルーザーはグローバルでトヨタブランドの信頼性を高めることに大きく貢献し、トヨタの輸出拡大の足掛かりとなりました。またその信頼性、耐久性の高さから製造から50年以上経ったランドクルーザー40系が、まだ現役で活躍している地域も存在するそうです。
たとえば、アフリカのブルンジでは、マラリアに罹った子どもを病院に移送したり、ウガンダの難民キャンプでは診療所に患者を運んだり、人道支援の面でも活躍中です。広大なオーストラリアでは、亜鉛、銅鉱山の地下1,600メートルの坑内の移動車として、また、兵庫県とほぼ同じ広さを持つ牛の放牧牧場で牛の追い込みに使われるクルマもあるそう。
中米コスタリカでは、標高3,500mの人が立つのもやっとという急斜面でニンジンの収穫の足として活躍し、「畑まで入っていけるのはランドクルーザーだから」と信頼を集めている地域もあるそうです。ランドクルーザーがないと生活が成り立たない場所が地球上にはまだまだたくさん存在しているわけです。
トヨタは、今後もランドクルーザーの開発において、ユーザーの期待に応え、期待を超えていくためにも、世界中のあらゆる道で使われることを想定し、最も厳しい基準を自らに課し、唯一無二の存在を目指したクルマづくりを続けていくと表明しています。
(塚田勝弘)