Modulo勢が第7戦SUGO予選で速さを見せた! 34号車がQ1トップタイム、64号車も2番手でQ2進出。【SUPER GT 2019】

●34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3が予選Q1でトップタイム!

9月21日〜22日、スポーツランドSUGOで開催の「2019 AUTOBACS SUPER GT Round 7 SUGO GT 300km RACE」。21日にはその予選が行われました。

Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3

予選日の午前中に行われたフリー走行でかなり快調にタイムを重ねていくModulo KENWOOD NSX GT3。かなり攻め込んだ走りに手応えを感じている様子。

大津弘樹選手
大津弘樹選手

予選直前に大津選手にお話をうかがうと「かなり調子よくメニューをこなして行けました」と語ります。

Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3

14時18分に始まったBグループの予選Q1。ウォームアップからタイムアタックが始まりだす残り時間5分ほどのところで大津選手が1分18秒前半のトップタイムを出すと、各車がそれを目指してタイムアタックをしていきます。

Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3

これまでの予選ではアタックラップを1周すればそれ以上にタイムが上がらない場合が多かったModulo KENWOOD NSX GT3でしたが、このSUGOではさらにタイムを伸ばしていきます。そして翌周には1分18秒181を叩き出します。

Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3

結局予選Q1のBグループでこのタイムを超えるチームは現れずトップタイムのままQ2への進出を果たします。そしてこのタイムはA、Bの両グループでのトップタイムともなります。

Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3

続く予選Q2では道上龍選手がドライブを担当します。またもトップタイムでポールポジション獲得か? と思われたQ2ですが、ライバルチームの中にはQ1から大きくセッティングを変えてQ2に臨むチームが出てきます。

道上龍選手
道上龍選手

ポールポジションを獲得したチームはQ1からQ2で約1.5秒もタイムを上げてきました。そのことについてQ2を担当した道上選手は「うちのマシンが遅いということはなかった」としながら「GT300のQ1のあとGT500のQ1をはさんでのQ2は、路面に(タイヤの)ラバーが乗ってタイムが上がるのは普通のことなんですが、1周3kmほどのSUGOで1秒以上もタイムが上がるというのはちょっとイメージできなかった」とライバルチームとの対比を語ります。

Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3

ただし速さはある、ということなので決勝へ向けてのお話をうかがうと「SUGOはコース幅が狭いのでコーナーで抜くことは無理があります。レースとなればストレートで速いマシンの方が有利といえるでしょう」と語ります。ストレートスピードに強みがあるといわれるModulo KENWOOD NSX GT3は9番手スタートではありますが、最終的には上位への進出が期待されます。

●今シーズンの予選最高位となったModulo Epson NSX-GT

GT500クラスの64号車 Modulo EPSON NSX-GTも予選Q1では目覚ましい活躍を見せました。

Modulo Epson NSX-GT
Modulo Epson NSX-GT

予選Q1の終盤でNo.64 Modulo Epson NSX-GTの牧野任祐選手が1分10秒606を叩き出します。この時点ではなんとトップタイム。

Modulo Epson NSX-GT
Modulo Epson NSX-GT

Q1のチェッカーと同時にライバルが1分10秒281を出すなどで3番手となりますが、そのチェッカー周牧野選手はでさらにタイムアップし1分10秒508で2番手に浮上します。

牧野任祐選手
牧野任祐選手

この速さの要因を牧野選手は「タイヤと路面がマッチしていた」と語ります。オートポリス戦と比べてライバルチームのウェイトハンデが半分となる第7戦SUGOですのでウェイトが軽いというのは理由になりづらい状況です。つまりModulo Epson NSX-GTの速さがかなり向上してきた、と捉えるべきでしょう。

ナレイン・カーティケアン選手
ナレイン・カーティケアン選手

Q2はナレイン・カーティケアン選手が担当。

Modulo Epson NSX-GT
Modulo Epson NSX-GT

牧野選手のタイムを上回ることはありませんでしたが、それでもこれまでと違った速さを発揮したことにより6番手のタイムでQ2を終え、今シーズンの予選最上位となる6番グリッドからのスタートとなりました。

牧野任祐選手
牧野任祐選手

決勝に向けてのお話を牧野選手にうかがうと「決勝は天候が荒れることが予想されるのでポジションを落とさずにミスなく生き残っていけば順位は後からついてくるでしょう」と語ります。

Modulo Epson NSX-GT
Modulo Epson NSX-GT

シーズン終盤になって速さの面で急激に進歩したModulo勢。決勝ではどんな走りを見せてくれるのでしょうか。

(写真・文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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