●「都市型コミューター」として機能を洗練させたホンダ eの量産モデル
フランクフルトモーターショーで世界初公開された「Honda e」の量産モデル。EV走行距離は、WLTPモードを想定したHonda社内測定値で200km以上を達成し、30分で80%まで充電する急速充電にも対応するEV。
最新のEVとしては短めの航続可能距離からも分かるように、都市型コミューターという位置づけで、使い勝手にも考慮した性能としたそう。
エクステリアは、継ぎ目がない滑らかなデザインとして、ポップアウトドアハンドルやサイドカメラミラーシステムを採用。内装は、ラウンジのようなシンプルな空間をイメージし、直感的な操作ができる2画面の大型タッチパネルモニターを搭載。また、先進のAIを使ったコネクテッド技術による「Honda Personal Assistant」でユーザーの都市型ライフスタイルとクルマをシームレスにつなげられるそう。
「Honda e」は、ドイツ、イギリス、フランス、ノルウェーですでに先行予約を開始しており、2020年初夏より順次デリバリーを開始するとしています。
ホンダは、欧州で販売されるすべての四輪商品を2025年までに電動車両に置き換えることを掲げていて、2019年初頭に「CR-V HYBRID」の販売を開始し、同年3月のジュネーブモーターショーにおいて「Honda e(ホンダ イー)プロトタイプ」を世界初公開しています。
また、今後欧州で投入予定の「Jazz(日本名Fit)」は、ラインアップを全て2モーターハイブリッドシステムの「i-MMD」が搭載されたモデルに統一され、四輪商品の電動化をさらに加速。同時にエネルギーマネジメント事業に関しても欧州での環境対応を強めていき、電動化車両とエネルギーサービスを繋げる取り組みを進めていくと表明しています。
気になる「Honda e」の日本での発売は2020年で、価格や予約開始時期などは明らかにされていません。今秋の東京モーターショーで詳細が発表されるかもしれません。フランクフルトモーターショーでは、29.47ユーロ(約350万円)とアナウンスされています。日本では、航続可能距離や都市型コミューターというキャラクターからも日産リーフの40kWhモデルの約320万円をひとつのターゲットにしないと日本での台数的には厳しいような気がしますが、価格も注目です。
(塚田勝弘)