■300馬力オーバーのラリー仕様は、15万ユーロで市販される
アルピーヌといえばラリー、そうしたイメージを持つユーザーは少なくと思います。たしかに耐久レースで勝利を重ねた歴史もありますが、ことA110といえばWRCでの活躍が記憶に残っているのではないでしょうか。なにしろ1973年に始まったWRCの初代チャンピオンマシンがアルピーヌA110なのです。
ですから、初代のイメージを色濃く残して復活したアルピーヌA110がラリーに参戦するというのはごくごく自然な話といえます。そんなアルピーヌA110のラリー仕様が実戦デビューを果たすというニュースがフランス本国から届きました。フランスの国内ラリー選手権に出場するA110ラリーは、モータースポーツ向けの市販モデルとして計画されているマシンです。
ミッドに搭載された1.8Lターボエンジンは300馬力オーバーに仕上げられ、シーケンシャルパターンの6速MTやLSDが組み合わせられます。FIA公認ロールケージやバケットシート、6点式シートベルトなども備わります。ブレーキはブレンボの手によりで強化されているというのも見逃せません。
いわゆるジェントルマンレーサーまでターゲットとして、二輪駆動車で競われるFIA R-GTのホモロゲーション取得を目指して開発中というアルピーヌA110ラリー。ポルシェ911やアバルト124が活躍するR-GTカテゴリーに、また魅力的なニューカマーの登場というわけです。その価格はオプションなしの状態で15万ユーロ、市販は2020年シーズンに間に合うタイミングとなる模様です。
(山本晋也)