降りてくるなり「体験しないとこのツラさは伝わらへん!」と川畑選手を苦しめたワケは?【サン・クロレラ アジアクロスカントリーラリー2019】

■クロスカントリーラリー初体験2日目の川畑真人選手が語った

「一度でいいからみんな体験して、そうじゃないとこのツラさ伝わらへん」

そう言って、第2レグSSのゴールに到着した瞬間、川畑真人選手は呟きました。

ゴール直後の川畑真人_02
アジアクロスカントリーラリー2019Leg2ゴール直後、やっとランドクルーザープラドから降りた川畑真人選手

チーム「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES」からドライバーとしてラリー初参戦する川畑選手に、2日目を走り終えた所感語っていただきました。

*  *  *  *  *  *

川畑選手「昨日よりも全然ハード。岩の区間と道がわかりづらい。ちょっとずつタイムを削ってきたつもりでもミスコースしちゃうと大幅にロスしてしまう。それでメンタル的にやられそうになります。」

−−−「今日(レグ2)はコースが短く変更になりましたね。」

川畑選手「午前はコースが短くなったんですけど、狭い道の岩場でギャップが多くて大変でした。普通に走ったらパンクしちゃうだろうというところを、とにかくパンクしないように丁寧に走る。コースの見た目からはもっとスピード出せるけど、クルマやタイヤをいたわる走りに徹しました。」

−−−「コースそのものはどうでしたか?」

ゴール直後の川畑真人_01
アジアクロスカントリーラリー2019Leg2ゴール直後に語る川畑真人選手

川畑選手「最初は滑る路面だと言うインフォメーションだったんですけど、それよりも岩だったんです。道幅もめちゃ狭い岩場で、ジムニーとかなら通りそうだけど、ってところが…(と、ここでジムニーで出場中のGarage MONCHI JAPIND高野さんが通り過ぎながら)」

高野選手「(川畑選手に向かって)めちゃ速いやん、全然追いつけへん。」

川畑選手「いやいや、そんなこと…」

ガレージモンチジムニー_05
川畑選手に話しかけるジムニー遣いの達人、竹野悟史選手

−−−「そんな狭い岩場も抑えて走り、精神的に疲れながらも午後を迎えたわけですね。」

「午後はコース取りが難しく、そのうち一つは大きくロスちゃいました。焦りと苛立ちが出るんですけど、それをなんとか自分の中で抑えて、冷静に冷静に、振り出しに戻してイチから刻んで戻すと言うイメージです。」

−−−「ミスコースに気付くのは、ドライバーが気付くもんなんですか?」

川畑選手「コマ図にあるコース上の目標物がないとか、看板過ぎましたとか、コドラとコマ図を確認しながら行います。」

−−−「初日(レグ1)にに比べて気持ちに変化はありましたか?」

川畑選手「初日に比べると、攻めたい余裕はあるんですけど、ダートを速く走らせる次元とは全然違う、WRCとかと違って。ジャンルが違うアドベンチャーラリーがアジアクロスカントリーラリーだとわかりましたね。」

川畑真人ドライブのランドクルーザープラド_14
ゴール直後のFLEX TOYO 川畑真人ランクルプラド

−−−「ファンや関係者に言いたいことは何かありますか?」

川畑選手「この凄さは参加者と同乗者だけしかわかりませんので、ぜひ体験してください!」

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初日よりもさらにコースはハードになったという川畑選手。これもアジアクロスカントリーラリーへの登竜門として主催側が課した洗礼なのかもしれません。

チーム「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES」は2日目を終え、クラス4位、総合16位と初日より総合で順位を一つ上げています。

川畑真人ドライブのランドクルーザープラド_10
総合順位をワンランクあげたFLEXトーヨー川畑選手

総合トップは相変わらず、同じTOYO TIRES OPEN COUNTRY M/Tを使用するナタポン選手(The Land Transport Association of Thailand-Isuzu)がやはり安定の強さを見せています。

ナタポンのいすゞD-MAX
総合一位を守ったいすゞD-MAX

(文・写真:クリッカー編集長 小林和久)

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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