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●GRスープラがD1Gpに参戦! 初陣はTSUKUBA DRIFT
日本発のプロドリフト競技「D1GP」の2019年シーズンが茨城県の筑波サーキットにて開幕しました。残念ながら台風3号の影響で天候は雨。サーキットコンディションもウエットでとても滑りやすい状況下での大会となりました。
ですが、クルマを横に滑らせる職人であるD1ドライバーにとっては腕の見せ所なのです。
今シーズンの見どころは、なんといってもトヨタが満を持して発売した新型「GRスープラ」。早速D1GP専用マシンとして2台エントリー。トヨタ86、日産シルビア、マツダRX-7といった長年のドリフトのノウハウが詰まったマシン達にまじってどれだけのパフォーマンスを披露できるか、関係者、ファンが注目しています。
今記事では、その2台のGRスープラ「Team TOYO TIRES GR Supra」「GR Supra MONSTER Edition」、そしてそれぞれのドライバーである川畑真人選手、斎藤太吾選手に注目しました。
●マシン紹介
・Team TOYO TIRES GR Supra
昨年までの日産GT-Rと比べてコンパクトなGRスープラ。搭載される心臓部は、ハードチューニングエンジンの実績を持っている先代スープラが搭載していた2JZ型直列6気筒ツインターボエンジン。
チューニングパーツメーカー・HKSの3.4Lキットで排気量アップし、タービンを大型のTF08型に交換、最高出力は現時点で900馬力前後。スロットルは電子制御ではなくメンテナンス性、操作性に優れるワイヤー式を採用しています。足回りはワイズファブ製専用設計。タイヤは「PROXES R888RD」を装着しています。
・GR Supra MONSTER Edition
外観は川畑号とカラーリングとホイール以外に違いはなくPANDEM製のフルエアロが装着されています。搭載されているエンジンは、同じ3.4Lキットが組み込まれています。タービンは700馬力以上に対応するGTⅢ-4R。スロットルは電動式、オイル系はドライサンプ化されています。タイヤは日本でデザインされゼスティノが生産しているZeknovaというスポーツ走行、競技向けのタイヤメーカーです。
●単走は2台ともベスト16に残り追走トーナメントに進出
コースレイアウトは、最終コーナー手前からスタートし、ホームストレートに設けられた高速シケインを通過し大きく回る第1コーナー、そこからS字で振り出し観客が大勢いるヘアピンまでになります。
コースコンディションは、細かな雨粒でコースが濡れている状況。単走はエントリーした33台(内4台は出走前にリタイアまたは車検不通過による未出走)を4グループに分けて、上位4名が追走トーナメントに進める仕組みとなっています。
Aグループに斎藤太吾選手、Bグループに川畑真人選手となっていました。
斎藤太吾選手のGR Supra MONSTER Editionは、1本目の最終セクター(ヘアピン)で濡れた路面に足をすくわれ、外にコースアウトしまいましたが、2本目で93.40点を記録しAグループ4位、総合15位で薄氷を踏む思いで追走トーナメント進出を決めました。
Bグループ・川畑真人選手のTeam TOYO TIRES GR Supraは、1本目で93.84点という滑りやすい状況下でまずまずの点数を記録すると、2本目ではホームストレート前のシケインでGRスープラを豪快に振り回し、見事なマシンコントロールでグループ3位、総合7位となる95.96点を記録しました。
ちなみに総合ベスト3は…
・1位:横井昌志選手/D-MAX S15 SILVIA/98.66点
2位:日比野哲也選手/SunRISE hibinojyuku S14 SILVIA/97.28点
3位:植尾勝浩選手/Valino Z.S.S. Racing VR15/96.98点