新型GRスープラがドリフトデビュー! 初陣の結果はいかに?【2019D1GP開幕戦・TSUKUBA DRIFT】

●追走トーナメント、新生GRスープラの2台に立ちはだかる「あの男」

単走後半あたりから雨量が少なくなり、若干コースコンディションが改善されつつある中での追走トーナメント。

今年から追走トーナメントにもD1独自の計測システム「DOSS」を採用。これによりより厳格な審査が可能となりました。特に後追いのマシンは、前走車とあまりにも間隔が空いてしまうと「No good Challenge」、つまり「勝負をしていない」と判断され減点されてしまいます。

1回戦の5組目に斎藤選手が、前日にシェイクダウンという中で単走3位を獲得した日比野選手と対戦しました。

1本目、先行する日比野選手のS14がスピードに乗って、大きなアングルでのドリフト披露するのに対し、斎藤選手のGRスープラは明らかに角度も浅く濡れた路面にパワーも空回りで遅れたままフィニッシュ。「No good Challenge」と判断されてしまいました。

前後入れ替えての2本目、逆転を狙い斎藤選手は、単走のスピードと角度で1コーナーまでに日比野選手を引き離しにかかりますが、1コーナーの中盤に日比野選手のシルビアがピタリと真横に。最終セクター手前で間合いを開けてフィニッシュ直前の立ち上がりで再び真横に並ぶと斉藤選手、たまらずドリフトが戻ってしまい万事休す。

続く6組目、川畑選手が今年からD1GPの登竜門である「D1ライツ」からステップアップしたルーキー石川隼也選手と対戦。

1本目の先行となった川畑選手のGRスープラは、最初の高速シケインからスピードと角度ともに石川選手を圧倒するドリフトを披露。石川選手もミスのない走りでクリアするものの間隔が空きすぎてしまい「No good Challenge」として減点。

前後入れ替えての2本目、川畑選手はD1トップドライバーのワザで最初から最後まで石川選手をロックオンし快勝しました。

ベスト8の3組目に進んだ川畑選手の対戦相手は、斉藤選手を全く寄せ付けなかった日比野選手。

日比野選手先行の1本目、川畑選手は1コーナーの入口でスーッとシルビアのインに挿し込み引いて、S字から大きなドリフトアングルでヘアピンから再び真横に並びました。1本目は、これらがボーナスポイントとなり、川畑選手がアドバンテージを獲得しました。

今度は川畑選手先行、ベスト4をかけ単走以上の振り出しとスピードで日比野選手に勝負、日比野選手も負けじと最初のホームストレート特設のS字を先に振り出し、1コーナーで挿し込みました。川畑選手はそれに動じずS字からヘアピンもスピードに乗ったドリフトでクリア、日比野選手はヘアピンで接触スレスレの急接近で応戦。

実はこのときスープラは若干アウトに流れていた状況だった模様。結果として日比野選手にボーナスポイントが加算され、わずか1点差で逆転負けとなってしまいました。

GRスープラのD1GP初陣は、
6位:川畑真人選手/Team TOYO TIRES GR Supra
15位:斎藤太吾選手/GR Supra MONSTER Edition

という結果でした。斉藤選手にとっては不完全燃焼な初戦となってしまいましたが、川畑選手はGRスープラという新たなマシンの秘めたるポテンシャルを感じ取れたのではないでしょうか?

第2戦は、連日で筑波サーキットとなります。

D1GP公式Youtubeチャンネルで無料でシーズン生放送が見られます。

(写真・文:栗原 淳)