冷却システム不要の「高耐熱リチウムイオンキャパシタ」はクルマから鉄道まで幅広い用途に使用可能【人とくるまのテクノロジー展2019 横浜】

●ジェイテクトの新型キャパシタは耐熱性向上で幅広い産業に訴求

ジェイテクトが人とくるまのテクノロジー展2019で展示していた「高耐熱リチウムイオンキャパシタ」は、独自技術によって動作温度範囲−40℃~85℃ を実現した世界初のリチウムイオンキャパシタ。

開発の狙いは、12V電源を搭載する大型車のEPS化を支援するキャパシタ応用システムの実現にあります。

さらに、冷却装置を使わずに車両に搭載することが可能になっている特徴で、従来のキャパシタと比較して高い耐熱性能を持っていることから、クルマやオートバイへの搭載のみならず幅広い産業から注目を集めているそうです。また、冷却システムのみならずDC/DCコンバータも不要となっています。

活用例として、ステアバイワイヤシステムの補助電源システムとして展示するとともに、2019年11月からの本格量産が予定されていてる製品群を展示。

クルマのほかに、建設機器や鉄道、極低温下でも使用できることから除雪車やスノーモービルなどにも搭載可能としています。

ほかにもジェイテクトでは、レアアースの使用を抑えた重希土類フリーモーターやステアリングホイールの操作を電気信号で、転舵装置に伝える次世代のステアリングシステムの「ステアバイワイヤシステム」を展示。

こちらは、操舵フィーリングの向上を実現するとともに、自動運転におけるシステムによる操作とドライバーによる操作をスムースに融合・移譲する制御技術を実現。また、自動運転時にステアリングホイールの格納などのインテリアのレイアウト、デザインや居住性の向上などに寄与するシステムです。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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