新構造ドアミラーによるデザインの自由度向上で、ドアミラーもフレームレスの時代になる!?【人とくるまのテクノロジー展2019 横浜】

●新機構を導入したドアミラーにより新時代が来る!?

レクサスESがデジタルアウタードアミラーを採用するなど、サイドミラーのデジタル化が進んでいます。市光工業がこちらも日本で初めて披露した新構造ドアミラーコンセプトは、フレームレスが目を惹きます。

最大の特徴は、従来型のドアミラーが鏡面作動と電動格納用の2つのアクチュエーターを搭載していたのに対し、このコンセプトではアクチュエーターを1つに統合した点です。

従来はミラー頭部に鏡面作動させるためのアクチュエーターを内蔵する必要があり、ある程度のスペースを確保しなければならず、ミラー頭部の小型化が難しいという事情がったそうです。今回のコンセプトは、電動格納アクチュエーターと統合することにより、小型化によりデザインの自由度が高まり、空力性能向上にも貢献します。

従来のアクチュエーターよりも可動速度が速く、多くの運転状況で安全(視界)をサポートできるとしています。活用例としては、進路変更時の死角低減、降車時にクルマやオートバイ、自転車などの後方からのすり抜け車両の発見などとしています。

さらに、「Mirror Technology」として、カメラモニタリングシステム専用電動アクチュエーターも展示。こちらは、CMS(カメラモニターシステム)クラス3用の薄型電動格納アクチュエーターで、アクチュエーターの上下方向を薄型化することで、デザインの自由度を上げ、サイドターンやアラウンドビューモニタカメラといったほかの機能が搭載しやすくなります。性能とデザイン自由度の両立、小型・薄型化への要求レベルの高いセイルマウントタイプへの適応などを謳っています。

(文/塚田勝弘 写真/塚田勝弘、市光工業)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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