パリ・ダカール時代から参戦、ダカール・ラリー世界最多連続出場 36回・世界最多連続完走 20回というギネス認定の世界記録を持つ鉄人ドライバー、菅原義正さんがダカール・ラリーからの引退を発表しました。77歳までダカール・ラリーという過酷なステージで戦い続け、結果を残してきたドライバーが次のステージに踏み出すという内容です。
ダカール・ラリーからの引退について、菅原義正さんは次のようにコメントしています。
「私のダカール・ラリーへの挑戦は、2019年1月の大会をもって最後とし、後進に道を譲ることとしました。チーム代表を息子の照仁に譲り、新たなドライバーの人選も任せます。
ダカール・ラリーには1983年から、日野自動車とは1992年から協力して参戦してきました。壮大なスケールでレースをしながら旅することにロマンを感じ、さまざまな人や文化に触れるたび魅力に取りつかれ、毎年、”ゴールはスタートと捉え、次のラリーへの準備をする” ことを続けてきたら36年経っていました。これまで続けてこられたのは皆様の応援があったからこそであり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ダカール・ラリーからは引退しますが、私のキャリアを終わらせるつもりはなく、今後も様々なチャレンジを続けていきたいと思っています。照仁が率いる新チーム、そして私の今後の活動についても、応援いただければ大変嬉しく思います。」
2019年5月の誕生日で78歳になられる菅原さんですが、ますます意気軒昂。現役ドライバーとしてのやる気満々というわけです。
ところで、高齢ドライバーの事故報道を機に、高齢者の免許返納を年齢で区切って制度化すべきという声があります。しかし、人間の能力というのは千差万別です。菅原さんのように70代後半になっても現役のレーシングドライバーとしてダカール・ラリーに参戦していた人もいることを思うと、簡単に年齢で区切ることの難しさ、個人の能力を年齢で否定することがナンセンスともいえることを、あらためて感じるのではないでしょうか。
菅原義正さんの次のチャレンジを応援しましょう。
(山本晋也)