苦悩する三菱と日産が踏み出した「2歩目の成果」新型デイズ&ekワゴンの誕生秘話

【NMKVの存在こそが新しいクルマを生み出す力の源である】

先日、日産デイズ、三菱ekシリーズのオフライン式が行われ、いよいよNMKVが手がける2代目が登場することが発表されました。

NMKVというジョイントベンチャーが発表されたのは2011年のことでした。NMKVというのはNissan Mitsubishi Kei Vehicleからつけられたネーミングで、その名のとおり日産と三菱が共同して軽自動車作る会社という意味です。

2つの大きな自動車会社が共同でクルマを作るというのは非常に難しいことです。どこの自動車会社でも、自分の製品に自信と誇りを持っています。そうしたなか、共同でクルマを作り出すということは、お互いをリスペクトし合わないとできないことでしょう。そうした苦悩のなかで生まれたクルマが初代日産デイズと3代目ekワゴンでした。

この初代日産デイズと3代目三菱ekワゴンは三菱が中心となって開発を行ない、三菱が生産を担当するクルマでした。しかし3月中に発売が予定されている2代目日産デイズと4代目三菱ekワゴンは、日産が開発を担当、生産は三菱が行うというようにその担当部門が変わりました。

現在はアライアンス関係がある2社ですが、元々はまったく別の会社なわけです。その2社がいかにしてクルマを開発し、そして生産にまでこぎ着けたか? この苦しい道のりを実現した裏方、いや主役がNMKVという会社の存在だったのです。

日産自動車、三菱自動車工業、NMKVの3社がいかにクルマを作り上げてきたかという物語がwebサイトで紹介されています。

どこまで明かすか? はきっと苦悩したことでしょう。クルマ好きならばぜひとも一読の価値があり、工業界においてジョイントベンチャーを成功させるためのヒントを見つけることができる……そんな物語を読むことができます。

(文・諸星陽一)

【関連リンク】

NMKVの活動 | NMKV
http://nmkv.com/activity/index.html

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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