【トヨタ・ハイラックス 悪路試乗】特別な操作なしでもゴリゴリ進む。世界で求められる理由がよくわかる

クローズドコースでの悪路走破性能に関して報告します。

まずは大きな岩が敷かれるロックセクションに挑みます。余裕ある215mmの最低地上高と大きなサスペンションストロークによって、特別な操作をすることも、追加装備を起動させることもなく普通の感覚で走れてしまいます。

タイヤがオフロードに特化したM/T(マッドテレーン)ではなくA/T(オールテレーン)にもかかわらず。グリップ力は強大でした。

30°以上の角度があるキャンバー斜面(横傾斜)でも山側のグリップが抜けることなく、難なくクリアして行きます。

急坂の下りではDAC(ダウンヒルアシストコントロール)を作動させれば、ドライバーによるブレーキ・アクセル操作なしに微低速でしっかりとグリップを保ちながら降りて行ってくれます。

また今回は左側車輪を深い水たまりに落とし、右リヤタイヤは完全に浮いている状態からの脱出デモンストレーションもありました。

ふだんこうした光景を見慣れない者にとっては「これほとんど事故レベルじゃないの」というような状況ですが、ハイラックスは標準搭載のアクティブトラクションコントロールシステムによって、空転タイヤにはブレーキをかけ、その他タイヤには適切にトラクション分配をして難なく脱出していってしまいました。

日本では一般に使用する道路はほとんどが舗装済みで、この性能を体感できるシーンはほとんどありません。しかしこれほど高い能力を見せつけられると、ハイラックスがなぜ世界中でリスペクトされているのかがよくわかるのでした。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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