走行中のトラックやバスから車輪が脱落する事故が2017年度の1年間で全国で67件発生していたことが、国土交通省の集計で判明しました。そのうち、約8割が11月から3月にかけて発生。
2011年以降、同様の事故が増加傾向で、特徴的なのは、「左後輪」の脱落が多い点。
ちなみに、大型トラックの車輪は直径約1m、重量が約100kg以上にもなります。左側は歩道に近いだけに危険で、国土交通省では注意喚起と原因究明を進めています。
脱落の背景についてはホイールナットの締め付け不良や、冬タイヤ等に交換、一定距離を走行後に増し締めをしていない等が挙げられると共に、脱落が左後輪に集中している推定原因として以下の3点を挙げています。
①右折時、比較的高い速度で曲がるため、遠心力で積み荷の重量が左車輪にかかる
②左折時、回転半径が小さく急角度で向きが変わる左後輪によじれる力が働く
③道路の中央部が高く左車線走行時、常に左側車輪に車重がかかる
国交省では上記背景に加え、脱落事故が冬季に備えたスタッドレスタイヤなどへの交換時期である11月以降に集中していることから、車輪の締め付け不良が無いよう、業界団体などに慎重な交換作業を求めています。
【関連リンク】
JTA 全日本トラック協会 http://www.jta.or.jp/
(Avanti Yasunori・画像:全日本トラック協会)