【レクサス・ES登場】ADASの充実に加え、乗用車世界初となるデジタルアウターミラーも採用

日本初導入となるレクサスのミドルセダン「ES」は、最新のADAS関連装備を充実させるとともに、乗用車としては初となるデジタルアウターミラーも採用しました。

将来の自動運転に繋がる運転支援システムはADAS(=Advanced Driver-Assistance Systems/エイダスと発音)と呼ばれています。レクサスESには全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロールを軸に、レーントレーシングアシスト(LTA)、ロードサインアシスト(RSA)、先行車発進告知機能などが装備されます。

レーダークルーズコントロールはミリ波レーダーと単眼カメラによるACCで、先行車が停止後に発進した際にはドライバーの操作により再発進し、追従走行を続けることが可能。80km/hでウインカー操作をした際には、先行車の速度が遅い場合も追い越しに向けて徐々に加速を開始しスムーズな走行を実現するプログラムとなっています。

LTAはレーダークルーズコントロール作動時に働く機構で、車線内にとどまるようにステアリングが自動操作されるシステムで、逸脱しそうな場合は警告も行われます。

標準タイプのESにはオートマチックハイビームが装備されますが、バージョンLとFスポーツには一歩進んだシステムの上下2段式アダプティブハイビームシステムが標準となります。この上下2段式アダプティブハイビームシステムは片側24個計48個のLEDを細かく制御することで、先行車や対向車に直接ハイビームを当てることなく照射範囲を確保するものです。上下2段式アダプティブハイビームシステムは標準タイプにオプションで装備することもできます。

そして今回のESで大きな話題となりそうなのが乗用車では世界初採用となるデジタルアウターミラーです。システム構成は従来のドアミラー部に取り付けられたカメラと、室内のAピラー付け根部分に配置されるモニターとなります。

メリットしてはまず、従来のドアミラーと比べて、カメラ部分が小さいためドライバーが直視できる範囲が増えます。さらに後退時や車線変更時などは画角を変えてモニターに表示される範囲をより適切にすることができます。もちろん、手動でも画角や表示範囲を変えることは可能です。

従来型ドアミラーに比べて圧倒的に有利なのが、夜間や雨での表示です。デジタルアウターミラーは夜間でも周囲の状況を表示できますし、雨のときにサイドウインドウに水滴が付着してもカメラのレンズに水滴がなければ問題なく表示が行われます。

撮影時に使ってみましたが、デメリットを感じたのはドアミラーの場合は少し首を動かすことで自分が見たい部分を積極的に見ることができますが、それができないことです。また、Aピラー付け根に取り付けられたモニターはいかにもな後付け感がありました。

(文/写真・諸星陽一)

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この記事の著者

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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