【ジムニー/ジムニーシエラ試乗】運転環境や居住性、乗降性などは先代からどう進化した?

歴代モデルの特徴である圧倒的といえる良好な視界、取り回しの良さを実現しながら、パッケージの面でも進化を遂げている新型ジムニー。

運転席に座るとボンネットの先までよく見渡せるのはもちろん、先代よりもAピラーの角度が立ったことにより、頭上や肩周りの余裕が生まれています。

実際にヘッドクリアランスは前席が50mm、後席は45mm先代よりも拡大し、ショルダールームも前席が20mm、後席は70mmも広くなっています。また、前後乗員間距離は40mm延長されています。なお、フロントオーバーハングはプラス10mm、リヤオーバーハングはマイナス10mmに変更。

さらに、アクセルペダルから運転席のヒップポイント間を30mmストレッチすることで、ドライビングポジションを改善。35mmの幅で調整可能なチルトステアリングも備わり、より幅広い体型の方をカバーしています。

ジムニーシエラは、タイヤサイズが変わったことで、前席のヒップポイントが15mm高くなり、より高い位置から前方を眺める感覚になっています。

なお、アクセルペダルからヒップポイント間のプラス30mm、前後乗員間距離のプラス40mmはジムニーと同じ。リヤオーバーハングのマイナス10mmはジムニーと同じ数値ですが、フロントオーバーハングは先代よりも40mmも短くなっています。

こうした巧みなパッケージングにより、居住性を向上させながら、ジムニーの最小回転半径は4.8m、シエラは4.9mで先代と同等。ただし、Aピラーを立てたデザインとすることで、横方向に視界を広げ、死角が小さくなった分、取り回しの良さを実感できるはず。

ほかにも、ドアの開閉を従来の2段階から3段階に変更し、乗降性を向上させるなどのメニューも盛り込まれています。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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