多くの自動車メーカーがパワーユニットの電動化に舵を切ることを宣言しています。それにあわせ自動車製造がいっそうモジュール化していけば、自動車アッセンブリーメーカーにもテスラのようなスタートアップ企業が続々生まれるのではないか、という見方をするアナリストも少なくない昨今。
そんな時代だからこそ企業のDNAを再発見する意味でも、過去のアーカイブに目を向けるべきかもしれません。誰が言ったか「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という有難いお言葉もありますし。
「日産自動車」として創業1933年の日産にも当然、スタートアップの時代がありました。
ゼロエミッションの始祖ともいえる「たま」電気自動車は、現在の「ニッサン・インテリジェント・モビリティ」との企業メッセージと不思議と符合します。終戦直後の石油不足を背景に政府の後押しもあり普及したEV。日本の復興を支えましたが、朝鮮戦争を経て1950年代からの鉛の高騰により姿を消しました。
たま自動車はのちにプリンス自動車となり、日産へ合流します。