8月4〜5日に富士スピードウェイで開催中の「2018 AUTOBACS SUPER GT Round 5 FUJI GT 500mile RACE」。予選日である4日の午前中にはフリー走行が行われました。
今期注目のニューマシンHONDA NSX GT3のうちの1台「Modulo KENWOOD NSX GT3」も、上位を目指すためにはこのフリー走行でコースや天候に合わせたセッティングを生み出さなくてはなりません。
フリー走行の最初のドライブを担当したのは道上龍選手。送り出す鄭監督の目も真剣そのもの。
走り出したModulo KENWOOD NSX GT3は快調に周回メニューをこなして行った様子で、タイムの伸びもすさまじいものがありました。そしてフリー走行開始後30分ほどのところでは3番手のタイムを叩き出していたのです。
しかしこれまでに無い快調なフリー走行を見せていたModulo KENWOOD NSX GT3に不運が襲ったのはフリー走行開始後40分あたり。
好調をより本物にしようと新しいタイヤセットを試すべくピットイン。そしてニュータイヤでピットアウトをしていくModulo KENWOOD NSX GT3。その背後から全開で迫りくるZENT CERUMO LC500。
そのZENT CERUMO LC 500が第一コーナーであるTGRコーナーでの挙動がおかしい。進入で減速できない様子でスピンに持ち込んで減速させようと試みたのか、イン側に頭を回しこんでグリーンに入っていきます。しかし縁石で跳ねた影響か、それほど速度が落ちることも無く道上選手のドライブするModulo KENWOOD NSX GT3のリアクォーターに激突。
ZENT CERUMO LC 500はフロント部分が全く無くなってしまい、Modulo KENWOOD NSX GT3はリア右側が異形のものとなってしまいます。
幸い道上選手に身体的なダメージは無いとのこと。ただし、衝突時の衝撃がかなり強く、マシン搭載のGセンサーが作動してしまったためにメディカルオフィシャルの指示無しには車外に出ることができないというルールが適用され、メディカルセンターへ行くことになってしまったとのこと。
しかしマシンのダメージはかなり大きく今大会中の修復は無理と判断し、富士での500Mileレースは断念ということになってしまいました。今後は3週間後に行われるSUZUKA 10HOURに向け、ダメージを徹底調査した上で修復作業を行っていくとのことです。
SUZUKA 10HOURではModulo KENWOOD NSX GT3の大活躍を期待します。
(写真・文:松永和浩)