【新車】新型クラウンの走りやデザイン面を支えるアイシン精機のテクノロジー

新世代プラットフォームである「TNGA」を使い、走りやデザイン面で大変革を遂げた新型クラウン。アイシン精機は、同サルーンに採用された技術を3点発表しました。

新型クラウンの優れた走りに貢献する走行安全分野の製品として、「減衰力調整式アブソーバー」がRS仕様のグレードに搭載されています。

アイシン精機では、2012年から同製品のシステムサプライヤーとして開発に取り組んでいて、車両状態を高精度で推定可能なアルゴリズム、減衰力調整幅の広いダンパー、最適な制御を行うECUをシステムで開発。

今回のクラウンには、KYBと新型バルブを共同で開発し、減衰力調整幅を拡大することで優れた操縦性と快適な乗り心地をさらに高レベルで両立しています。

アウトサイドドアハンドルもアイシン精機によるもので、車両コンセプトに沿った高級感のある質感と高い走行性能に貢献したとしています。

空気の流れを調整し、操縦安定性を高めるエアロスタビライジングフィンの要素をデザインに取り込み、とくに直進安定性やステアリングの手応えの向上に貢献。また、ユーザーが初めに触れる部品として握り心地を向上させるべく、人間工学に基づいて、グリップの厚み、形状を最適化したそう。

3つめは、構造用接着剤である「フェルコ8000」。アイシン化工の「構造用接着剤」は鋼板同士を強力に接合する接着剤であり、接着接合により自動車のボディ剛性を高めることが可能で、操縦安定性の向上に貢献します。

同製品が採用されたフロントアルミサスタワーは、車両軽量化のためにアルミと鉄をハイブリッド化されたボディ構造を採用。従来、アルミと鉄では融点が異なるため、溶接が困難だったものをセルフピアッシングリベットと「フェルコ8000」を併用することにより、電食を防止し剛性向上に寄与するとしています。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介、アイシン精機)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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