新世代の軽バンとして2018年7月12日に登場したホンダ・N-VAN。走行性能だけでなく、安全性能の基準も大幅に引き上げられているのが特徴です。ここではN-VANの走行性能や安全性能を紹介します。
まずは、走行性能。N-VANに搭載されているエンジンは、最高出力53psを発生する直3DOHCエンジンと、最高出力64psを発生する直3DOHCターボの2種類。
軽バンは発進・停止を頻繁に繰り返す走行パターンが多く、主に低車速域が使われます。そこで、N-BOXで新開発された高効率エンジンを商用ユースに最適化。ロングストローク化や小径ボアと合わせて急速燃焼を実現。さらに燃焼効率を高めることで、低速から高トルクを発生するとともに、優れた燃費性能を実現しています。
JC08モード燃費は自然吸気車が17.6km/L〜23.8km/L。ターボ車21.2km/L〜23.6km/L。一見ターボ車の方が良いように見えますが、これはトランスミッションがターボ車はCVTのみであるのに対して、自然吸気車はCVTと6速MTが設定されているからです。
軽バン初採用の6速MTはS660用のミッションをベースにFFおよび4WDに対応させています。ギアレシオは6速を設定したことで低速側で駆動力を発揮する一方、高速側で6速走行時にエンジン回転数を抑える効果があります。これにより、静かで快適な高速クルーズをもたらすだけでなく、優れた実用燃費に貢献。またCVTはレシオレンジをワイド化するとともに、金属ベルトをはじめ各所を強化することで、最大積載量350kgに対応しています。
駆動方式は全車でFFと4WDを設定。4WDシステムのリアデフは大容量タイプをベースに開発。ビスカスカップリングのトルク容量をN-BOXの約1.5倍に増やすことで、後輪の駆動力が素早く立ち上がり、スムーズで力強い登坂性能を発揮します。