【新型マツダ・CX-3試乗】1.8Lに排気量アップしたディーゼルエンジンの実力は?

排気量を拡大してまで得ようとしたのは、高価な排ガス(NOx)後処理装置を搭載しないマツダの回答といえるもので、適正な排気量とすることで、高負荷時のNOxを低減。最大トルクまでEGRを導入することにより、NOxの低減が可能になっています。なお、1.8Lディーゼルエンジンは、今年の2月にデミオ、CX-3を対象としたリコール対策済みでもあります。

全域EGRの採用に加えて、可変ターボの改良、高応答インジェクターを採用し、エミッション、燃費をケア。とくに燃費モードをJC08モードからWLTCモードに切り替えることで、カタログ燃費の数値は落ちているものの、実燃費の改善を図ったとしています。

排気量アップの利点は、とくに2000rpm中盤から後半以降、5000rpmまでのトルクアップに表れていて、最大トルクは変わらないものの、高回転域のトルクアップを実感できます。

最高出力も11psアップされていることもあって、こうした中高回転域での力強さは1.5Lよりもかなり引き上げられていて、高速域のパンチ力もディーゼルエンジンらしからぬ伸びを感じさせます。

逆に、街中では驚くほどトルクフルではありませんが、必要十分なトルク感、パワーフィールが得られていますから不満はもちろんなし。新しい1.8Lディーゼルエンジンは、高速道路を使ったロングドライブで最も真価が得られる仕上がりになっています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)

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この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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