危機感がクルマを鍛える!トヨタが新型「クラウン」に課した使命はユーザー層の「若返り」

6月26日(火)デビューを控え、先頃記者試乗会が開催された新型トヨタ「クラウン」。

15代目となる新型では、4輪マルチリンク・サスペンションを採用し、スポーツカーの如くニュルブルクリンクで「足」を鍛えるなど、走りにもかなり力を入れているようです。

開発指揮を執る秋山晃チーフエンジニアは「TNGA」の導入に加え、繊細な感性を持つ日本人向けに「走り味」についても徹底的に造り込んでいる模様。

近年ではクラウンユーザーの高齢化(平均65歳)が顕著となっているそうで、販売台数も1990年(バブル期)の21万台/年をピークに、現在では5万台/年前後と、約1/4程度にまで減少しているといいます。

新車購入時にドイツ車なども視野に入れる40~50代の新たな顧客層を取り込む必要性が高まっており、クラウンといえども容赦の無い変革が求められている状況。今回のフルモデルチェンジで「走り」に力を入れているのもその表れで、小回り性や、前後ドアの閉まり音の質感向上等にも余念が無いようです。

幸い事前受注は好調に推移(2.0LターボB:460.6万円~)しているそうで、ヒット間違い無しの状況とか。

これまでの「ロイヤル」「アスリート」「マジェスタ」を1本化するなど、今までに無い大胆な戦略をみせる次期クラウンですが、その背景には対応すべき課題への危機感が存在するようです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

【関連記事】

トヨタ自動車が6月26日、新型クラウン/カローラを全国7会場で同時発表へ
https://clicccar.com/2018/05/25/592893/

本格派スポーツセダンに進化した15代目「クラウン」、6月25日に発表か?
https://clicccar.com/2018/05/10/588070/

【関連リンク】

クラウンコンセプト
https://toyota.jp/crown_concept/?%20padid=ag488_from_crownconcept_backtotop_btn_01

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる