2.5Lのハイブリッド・FR・スポーティグレード『RS』を基本とした試乗インプレッションをお届けします。
冒頭でも記したようにドイツのニュルブルクリンクで走りについて検証した新型クラウンでは、ハンドリングに相当な自信があるとのこと。
走り出してみると直進時、中立付近でのステアリング保舵力は適度に重く重厚な印象です。この力があまりにも弱いと(実際に出すかどうかはともかく)超高速のスピードを試す気にもならないのですが、その点でこの15代目クラウンは「行けそうだな」と予感させます。
コーナリングの進入でステアリングを切り込むと、素直にノーズがコーナーのイン側に向いてくれます。また、ステアリングを切って車体が曲がり始めた後に、そこからさらにステアリングを切り足していってもしっかりとシャシーが反応してくれることにも注目です。
機敏なハンドリングだけを目指すと逆に乗り心地が悪化したりもするのですが、そこはクラウン、もちろん良好なままです。
ここまでの高い次元での操安性と乗り心地の両立は、もはやサスペンション単体だけで対処できる領域ではないでしょう。新型プラットフォームTNGAの底力が発揮されてるということです。セダンクーペ的な新鮮ボディに熟成されまくった内装、そして走りも行けちゃうシャシーをゲットしたクラウン。とんでもなく尊い仕上がりになってますよ。
(写真/前田惠介、ウナ丼 動画・文/ウナ丼)