ル・マン24時間レース参戦マシン「TS050 HYBRID」に込められた、トヨタの想いとは?

昨年のル・マン24時間レースでは小林可夢偉選手がドライブする7号車が史上最速のコースレコードでポールポジションを獲得しスタートから10時間にもわたってレースをリードしたものの、マシントラブルのためリタイア。

中嶋選手がドライブする8号車はマシントラブルのためピットでの修復作業を余儀なくされ、クラス2位という結果で終わりました。

北澤氏は昨年のル・マン24時間レースについて、以下のように振り返っています。

「昨年のル・マン24時間レースでは速さは証明できたと思います。しかし24時間走り続けるという、クルマとしての強さを兼ね備えることができませんでした。ル・マンでやり残したことがある、と思い知らされました」

中嶋選手に「一番高い所ではないけれど、一緒に表彰台に上ってくれないか」と言われ、表彰台に上った豊田社長は未だに言い続けていることがあるのだそうです。

「一番高い所に立っているポルシェとの差はおよそ70cmだった。70cm高い景色というのは、どれだけ違うんだろうね。やはりその景色が見れなかったのは、非常に悔しい」(豊田章男社長)

今シーズンのル・マン24時間レースに挑むマシンは昨年に引き続き改良型の「TS050 HYBRID」ですが、ボディにはトヨタ社員全員の想いが込められた、ある物が追加されたと言います。

「実は昨年からカラーリングが少し変わっています。そしてもう一つの変更点がフロントノーズの先にトヨタのシンボルマークが入ったことです。『この技術をしっかりロードカーに伝えていこう』という、トヨタ社員全員の想いが込められています」

最後にトヨタを代表して、北澤氏がル・マン24時間レースへの意気込みを語りました。

「今年のル・マンは2台のマシンが24時間しっかり走るということ、そして6人のドライバーが思いっきり気持ちよく走れるということだけが我々の願いです。それができれば他のチームよりも長い距離を走ることができるでしょうし、表彰台の一番高い所に上れるであろうと信じています」

2016年に現地で観戦し、24時間走り続けることの難しさを痛感するとともに、ドライバーとスタッフ、メカニックが一丸となって「ル・マン24時間」という最大のライバルに挑む姿に自然と涙が溢れ、他のレースでは経験したことのない感動を味わいました。

この感動を、一人でも多くの方に感じてもらいたい!

決勝当日、東京お台場にあるメガウェブではパブリックビューイングが開催され(6月16日(土)21:00~23:00、6月17日(日)20:30~22:30)、TOYOTA GAZOO RacingのWEBサイト「ル・マン スペシャルサイト」では、合計6本のダイジェストが配信されます。

今年こそトヨタが表彰台の頂点に立てるよう、日本からもエールを送りましょう!!

(yuri)

【関連リンク】

TOYOTA GAZOO Racing「ル・マン スペシャルサイト」
https://toyotagazooracing.com/jp/wec/special/2018-2019/24h-lemans-2018.html

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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