「アルベール大公に○○をさしあげなさい」。愛されキャラのリカルドがモナコGPの表彰式で伝説を作った!【2018年F1第6戦モナコGP】

マシンに不具合があっても決して諦めず、ポジションをキープしながら懸命に走り続けるリカルド。ゴールが目前に見えてきた71周目、ヌーベルシケインでシャルル・ルクレール(ザウバー)がブレーキトラブルで止まりきれず、前を走るブレンドン・ハートレー(トロロッソ)に追突してしまいました。

これにより、バーチャルセーフティカーが導入。モナコGPはリカルドをそう簡単に勝たせてはくれません。

74周目にレースが再開。ここからリカルドは最後の力を振り絞り、後続との差を広げ堂々とトップチェッカーを受けました! やったー!!

ウイニングランを終えたリカルドは目頭を手で押さえ、しばらくマシンから出てきません。この姿を見てもらい泣きをしていたら、「アルベール大公にシューイをさしあげなさい」と目が覚めるような無線が飛びこんできたのです!

感動のあまりすっかり忘れていましたが、リカルドが優勝ということは……。いやいや、さすがに格式あるモナコではやらないですよね。

通常の表彰式はF1を運営、統括するFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)が用意する表彰台が使用されますが、モナコGPだけは王室関係者列席のもと、彼らよりも低い位置で行われます。

厳かな雰囲気でセレモニーが進みシャンパンファイトになると、どこからともなく聞こえてくるシューイコール。するとそれまで感動に浸って涙目だったリカルドが、嬉しそうにレーシングシューズを脱ぎはじめたではありませんか! しかもハミルトンがシャンパンを注いでるー!!

 

さぁ、ここからリカルド節炸裂です! アルベール大公に「いただきます」と会釈をしちゃうリカルドに大笑い! 豪快にシューイを披露すると、今度はレッドブルチーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイに勧め、ニューウェイは鼻をつまみながら(笑)、リカルドの勝利を祝いました。

さらにリカルドはアルベール大公とシャルレーヌモナコ公妃にも、シャンパンを勧めたのです(シューイではないのでご安心を)! リカルドの満面の笑みに負けたのか、お二人ともシャンパンをラッパ飲み!!

こんなに楽しいモナコGPの表彰式は、今まで見たことがありません! でもこれが許されるのも、リカルドの愛すべきキャラクターがあってこそですよね。F1の歴史で語り継がれる、忘れられない出来事になったのではないでしょうか。

モナコGPリザルトは以下の通りです(ポイント圏内のみ)。

順位/No./ドライバー/チーム
1/#3/ダニエル・リカルド/レッドブル
2/#5/セバスチャン・ベッテル/フェラーリ
3/#44/ルイス・ハミルトン/メルセデス
4/#7/キミ・ライコネン/フェラーリ
5/#77/バルテリ・ボッタス/メルセデス
6/#31/エステバン・オコン/フォースインディア
7/#10/ピエール・ガスリー/トロロッソ
8/#27/ニコ・ヒュルケンベルグ/ルノー
9/#33/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
10/#55/カルロス・サインツJr/ルノー

(yuri)

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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