華の見頃は5月上旬〜中旬。歴史ある神社の大鹿桜(福島)【車中泊女子の全国縦断記】

4月下旬、【道の駅 猪苗代】を拠点に桜めぐりをしてきました。今年は桜の開花が早かったため、見頃を過ぎているところもありましたが、まだこれから咲く品種もありますよ!

名称:道の駅 猪苗代
住所:福島県耶麻郡猪苗代町大字堅田字五百苅1番地
電話:0242-36-7676
駐車:普通車 164台/大型 16台/身障者 2台

物産館、レストラン、フードコートを併設。RVパークにもなっています。ヘリポートがあり、災害対策用具備蓄倉庫としての機能も兼ね備え、国土交通省の重点「道の駅」に選定されている道の駅です。

道の駅のフードコートで、ランチに塩ラーメンを。容器が発泡スチロールでレンゲもプラスチックだったので正直ガッカリしたのですが、食べてビックリ、さっぱりしていながらコクがあり、とっても美味しかったです!

それから、猪苗代の町ブランド米「いなわしろ天のつぶ」と麹屋味噌を使用したソフトクリームをデザートにいただきました。甘さ控えめ、味噌も風味づけという感じでほんのりとした塩気がある程度に抑えてあり、まろやかでお米の優しい味わいが活かされていました。

猪苗代の桜の名所めぐり、まずは道の駅から約5kmの「観音寺川の桜」。観音寺川両岸、約1kmにわたってソメイヨシノ・エドヒガン・シダレザクラ・ヤマザクラなどの桜並木が連なっています。護岸工事などもされておらず、自然そのままの姿を残していることも人気のひとつです。

名前の由来ともなっている観音寺は【猪苗代三十三観音第1番札所】であり、亀ヶ城主 三浦家の菩薩寺でもあります。その山門は町の重要文化財に指定されており、桃山建築の様式を今に残す貴重な文化財です。

境内にも樹齢130年を超える見事な枝垂桜があるのですが、そちらは間近に見る事はできませんでした。本堂内部から、垣間みることができます。

会津藩祖・保科正之公(徳川二代将軍秀忠の子)を祀った【土津(はにつ)神社】も桜の名所に数えられています。真っ白な鳥居と桜が似合いますね。創建当初の神社は戊辰戦争の時に焼失しましたが、明治13(1880)年に現在の社が建てられました。

【土津神社】からほど近い場所にある【磐椅(いわはし)神社】は、距離としては近いのですがかなり狭い道に入り込むので要注意です。軽自動車同士でもすれ違えないほどなので、運転に不慣れな方は歩いて行く事をお薦めします。深とした空気に包まれた境内はうっそうとして神秘的です。

ご神木・樹齢800年以上の鳥居杉には、山桜が根付いて花を咲かせていました。「えんむすび桜」と呼ばれています。

鳥居杉の注連縄には、「縁結び」を祈願してたくさんの「ご縁」玉が奉納されていました。また、この大杉の根元近くにある手水(地下水)は「宝の水」と呼ばれ、霊水として持ち帰る方もいらっしゃいます。

「大鹿桜」は、まだ蕾でした。見頃は5月上旬〜中旬です。天暦元年(947)に村上天皇の勅使が奉納したと伝えられている古木で、福島県緑の文化財登録第1号、猪苗代町の天然記念物に指定されています。サトザクラの一品種、八重桜(子菊桜)で、【会津の五桜】のひとつに数えられています。

保科正之公も信仰した磐椅神社ですが、土津神社の方が立派できれいなのは皮肉な事ですね。磐椅神社の創建は応神天皇の御代といわれていますから、相当な歴史のある神社です。きっと、ご利益がありますよ。

猪苗代には日帰り入浴できる温泉施設が点在しています。道の駅からもっとも近いのは【レイクサイド磐光】です。猪苗代湖畔の志田浜に面しており、露天風呂からも湖面に映し出される夕景を堪能する事ができます。が、あまり身を乗り出すと湖畔で遊んでいる方々からも見えてしまうのでご注意を。

志田浜から見た猪苗代湖と磐梯山。冬には白鳥が飛来し、夏は湖水浴で人気のスポットです。

(松本しう周己)

この記事の著者

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松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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