【マツダ・CX-5 XD Lパッケージ試乗】CX-8と同じチューニングのディーゼルエンジン搭載で走りのフィーリングがアップ

ミドルクラスのSUVとして高い人気を誇っているマツダのCX-5がマイナーチェンジを受けました。マイナーチェンジのポイントは搭載エンジンの変更です。ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、どちらも変更を受けましたが、今回はディーゼルエンジンモデルについてレポートします。

CX-5に搭載されたディーゼルエンジンはCX-8で採用されているものと同一です。もともとこの2種のエンジンは基本的には同じエンジンなのですが、ピストンの形状を変更したり、燃料噴射装置を変更して制御を細かくしたり、冷却水の流量を変更して冬季の暖機性能を向上したりするなどしています。この結果、最高出力は190馬力、最大トルクは450Nmとスペックアップしました。

 

実際に乗った印象では従来どおりの低速からグッと盛り上がるトルクを味わえるディーゼルらしいエンジンフィールが気持ちいいのですが、それに加えてアクセルペダルを踏んだときのトルクの盛り上がりがはっきりしています。

ディーゼルエンジンのトルクはググッと盛り上がるものですが、この新しいエンジンはガソリンエンジンのようにススッと盛り上がるのです。CX-8でも同じエンジンを積んでいますが、CX-8とCX-5では同じXD Lパッケージで280kgもの重量差があります。軽いボディに同じエンジンを積むのですから、当然CX-5のほうがピックアップのよさを感じて当たり前です。

気になったのは以前よりもディーゼルエンジンらしい、ノイズが増えた気がしたことです。これを確認したところ、意外なことが判明しました。ノイズが増えて感じるのは私の勘違いらしいのです。以前と比べるとノイズレベルは下がっているのですが、同じエンジンを積むCX-8と比べると高いというのです。CX-8は防音、制音対策がしっかりしているので、このCX-5よりもノイズレベルは低くなるということでした。私の試乗した記憶がCX-8と混同していたかららしいのです。

マイナーチェンジ後モデルはよりドライバビリティが向上。明らかに魅力を増していると言って間違いないでしょう。

(文・写真:諸星陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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